2016年7月3日日曜日

吃音者の自殺はどれくらいあるのか? 統計はあるのか?

吃音者はどれくらい自殺しているのか?
2013年7月北海道で吃音看護師のAさんが自殺したことは衝撃的なニュースであった。

吃音は明確に自殺の理由としてデータ化されているのだろうか?
実は自殺統計に個別の障害や疾患ごとのデータは存在していない。
他にないだろうか? 政府機関などが調べたものがあるのではないか?
と調べてはみたが、言友会によるアンケートを根拠としている例はあった。
(国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT: National Institute of Information and Communications Technology))

先に結論を述べるが、吃音を苦とした、吃音を主訴とした自殺のデータは存在しない。
これは吃音者の当事者団体が国、厚生労働省や警察庁に説明を求めたほうがいいだろう。
非公開ではあるが、もっと詳細なデータが存在するかもしれない。







内閣府の平成27年度の自殺統計を調べる。内閣府自殺対策推進室
と警察庁生活安全局生活安全企画課が提供しているデータである。
この統計の付録2 職業別、原因・動機別自殺者数【総計/家庭問題/健康問題】①によると
このような部分にまで踏み込んで自殺は分析されている。

家庭問題
・親子関係の不和
・夫婦関係の不和
・その他家族関係の不和
・家族の死亡
・家族の将来悲観
・家族からのしつけ・叱責
・子育ての悩み
・被虐待
・介護・看病疲れ
・その他

健康問題
・病気の悩み(身体の病気)
・病気の悩み・影響(うつ病)
・病気の悩み・影響(統合失調症)
・病気の悩み・影響(アルコール依存症)
・病気の悩み・影響(薬物乱用)
・病気の悩み・影響(その他の精神疾患)
・身体障害の悩み
・その他

経済・生活問題
・倒産
・事業不振
・失業
・就職失敗
・生活苦
・負債(多重債務)
・負債(連帯保証債務)
・負債(その他)
・借金の取り立て苦
・自殺による保険金支給
・その他

勤務問題
・仕事の失敗
・職場の人間関係
・職場環境の変化
・仕事疲れ
・その他


以上が自殺統計のできる範囲の自殺動機分類である。
吃音の場合はこのあたりの動機が関係しそうである。
・家族からのしつけ・叱責
・病気の悩み(身体の病気)
・病気の悩み・影響(うつ病)
・病気の悩み・影響(その他の精神疾患)
・身体障害の悩み
・仕事の失敗
・職場の人間関係
・職場環境の変化




◆言語訓練支援クラウドサービスの開発および提供~失語症訓練、音声コミュニケーション支援、吃音克服訓練 2014.10 株式会社アニモ PDFファイル
言友会によるアンケートとして紹介されている
https://www2.nict.go.jp/ict_promotion/barrier-free/103/topic/expo/20150115/sub/doc/08animo.pdf


◆内閣府 自殺の統計
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/toukei/

自殺の統計
統計の種類について
このページでは、自殺の統計として「警察庁の自殺統計原票を集計した結果(自殺統計)」と「厚生労働省の人口動態統計」の2つを掲載しています。
「自殺統計」と「人口動態統計」では、以下のとおり調査対象等に違いがあります。
1)調査対象の差異
「自殺統計」は、総人口(日本における外国人も含む)を対象としているのに対し、「人口動態統計」は日本における日本人を対象としています。
2)調査時点の差異
「自殺統計」は、発見地を基に自殺死体発見時点(正確には認知)で計上しているのに対し、「人口動態統計」は住所地を基に死亡時点で計上しています。
3)事務手続き上(訂正報告)の差異
「自殺統計」は、捜査等により、自殺であると判明した時点で、自殺統計原票を作成し、計上しているのに対し、「人口動態統計」は自殺、他殺あるいは事故死のいずれか不明のときは自殺以外で処理しており、死亡診断書等について作成者から自殺の旨訂正報告がない場合は、自殺に計上していません。


◆平成27年度の自殺の統計
内閣府自殺対策推進室
警察庁生活安全局生活安全企画課
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/toukei/h27.html







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