2014年8月16日土曜日

DSM-5における、吃音症の分類

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアルの日本語訳によると吃音症は今回このような分類にされている。
※DSM-5とは米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第5版。精神科医が利用する客観的な尺度が書かれた診察診断マニュアルのようなものである。



では、今回、吃音症(きつおんしょう)と呼ばれていたものはどうなったのか???
答えはこれである。


神経発達症群/神経発達障害群 (Neurodevelopmental Disorder)
 ※Disorderとは日本語訳で障害である

コミュニケーション症群/コミュニケーション障害群(Communication Disorders)

小児期発症流暢症(吃音)/小児期発症流暢障害(吃音)
(Childhood-Onset Fluency Disorder (Stuttering))

ここに分類されることになった。ICDに対応するコードは315.35(F80.81)である



さて、驚いたことに吃音(きつおん・どもり)という単語が変更になっている。
旧吃音症ということで、過去にそう呼ばれていたものになっているようだ。
そしてDSM-5日本語翻訳において、「症」と「障害」の2つを同時に明記する意味は何なのか?
おたくのお子さんは障害者ですよと言われるのを避けるためなのか?
別に当事者としては「症」だろうが「障害」だろうが、障害者だろうが、障がい者だろうが、障碍者だろうがどうでもいいことだが…。






診断基準はどうなっているか?
その前に「神経発達症群/神経発達障害群」とは何なのか?
DSM-5の説明はこうなっている。

【ココカラ引用】
神経発達症群とは、発達期に発症する一群の疾患である。
この障害は典型的には発達期早期、しばしば小中学校入学前に明らかとなり、個人的、社会的、学業、または職業における機能の障害を引き起こす発達の欠陥により特徴づけられる。発達の欠陥の範囲は、学習または実行機能の制御といった非常に特異的で限られたものから、社会的技能または知能の全般的な障害まで多岐にわたる。

神経発達症は以下のようにしばしば他の疾患に併発する。例えば、自閉スペクトラム症をもつ人は知的能力障害(知的発達症)をしばしば併存し、注意欠如・多動症(ADHD)の子ども達の多くはまた、限局性学習症を併存する。いくつかの疾患において、その臨床像には期待される発達の里程標の到達の欠陥および遅延だけでなくその過剰の徴候も含む。例えば自閉スペクトラム症は、その特徴的な社会的コミュニケーションの欠陥に過剰な反復的行動、限局した興味、および同一性保持を伴った場合にのみ診断される

知的能力障害(知的発達症)は、論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、経験からの学習のような全般的精神機能の欠陥によって特徴づけられる、それらの欠陥は、家庭または地域でのコミュニケーション、社会参加、学業または職業技能、および自立を含めた日常生活の複数の場面における自立、社会的責任の標準を満たすことができないという適応機能の障害をもたらす。全般的発達遅延は、その名前が意味するように、知的機能のいくつかの領域において期待される発達の里程標に到達できない場合に診断される。この診断は知的機能の系統的評価ができない場合に用いられ、幼すぎて標準的な検査を受けられない子ども達が含まれる。知的能力障害は、発達期の後天的な損傷、例えば重度頭部外傷の結果起こるかもしれないが、その場合には神経認知障害の診断も下されるかもしれない。

コミュニケーション症群には、言語症、語音症、社会的(語用論的)コミュニケーション症、および小児期発症流暢症(吃音)がある。最初の3つの障害はそれぞれ、言語、会話、および社会的コミュニケーションの発達および使用における欠陥で特徴づけられる。小児期発症流暢症は、反復的な音声または音節、子音または母音の延長、単語の途切れること、音の停止、または過剰な身体的緊張を伴って発する言葉を含む、会話の正常な流暢さや発語の運動産出の障害によって特徴づけられる。他の神経発達症のように、コミュニケーション症群は人生の早期に始まり、生涯にわたる機能障害をもたらすかもしれない。

自閉スペクトラム症は、対人的相互関係、対人的相互反応で用いられる非言語的コミュニケーション行動、および人間関係を発展・維持、および理解する能力などの欠陥を含み、さまざまな状況における社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応の持続的な欠陥によって特徴づけられる。社会的コミュニケーションの欠陥に加えて、自閉スペクトラム症の診断には、行動、興味、または活動における限定的、反復的な様式を必要とする。現在の状態が重大な障害を引き起こしていることが必須であるが、症状は発達とともに変化し、代償的機構により覆い隠されるかもしれないので、診断基準は過去の情報に基づいて満たしているものでもよい。

自閉スペクトラム症の診断の範囲内で、個々の臨床的特徴は、特定用語(知的障害を伴うか否か、構造的言語の障害を伴うか否か;既知の医学的/遺伝学的または環境的/後天的疾患との関連;他の神経発達症、精神または行動の障害との関連)、さらに自閉的特徴を記述する特定用語(最初に気づかれた年齢、確立されていた技能の喪失の有無、重症度)の使用により記録される。これらの特定用語により、臨床医はその診断を個別化し、罹患者のより豊かな臨床的記述を伝えることができる。例えば、以前にアスペルガー障害と診断された多くの人が、現在は言語または知的な障害のない自閉スペクトラム症と診断されるであろう。

注意欠如・多動症は、不注意、まとまりのなさ、および/または多動性-衝動性が障害レベルに達することにより特徴づけられる神経発達症である。不注意およびまとまりのなさは年齢または発達水準に合わないレベルで、課題を続けられないこと、話を聞いていないように見えること、およびものをなくすことを引き起こす。多動性-衝動性によって、過活動、そわそわすること、席に座っていられないこと、他人の活動を邪魔すること、および待てないことが生じるが、これらの症状は年齢または発達水準に対し過剰である。小児科において注意欠如・多動症は、反抗挑発症および素行症などの“外在化障害”とみなされている障害としばしば重なり合う。注意欠如・多動症はしばしば成人期まで持続し、その結果、社会的、学業的、および職業的機能の障害を伴う。

神経発達運動症群は、発達性協調運動症、常同運動症、およびチック症群を含む。発達性協調運動症は協調運動技能の獲得や遂行に欠陥があり、日常生活の活動に支障をきたすほどの不器用および運動技能の緩慢さまたは不正確さとして現れる。常道運動症は、手をパタパタと振る、体を揺する、頭を打ちつける、自分自身を噛む、または叩くといった、反復し、駆り立てられているような、目的のないようにみえる運動をその人がもっている場合に診断される。それらの運動は社会的、学業的、または他の活動を妨げる。もし、それらの行動が自傷を引き起こしている場合は、診断記述の一部として特定されるべきである。チック症群は、運動性または音声チックの存在により特徴づけられ、それは、突発的、急速、反復性、非律動性、常同的な運動性の動きまたは発声である。その持続期間、想定される病因、および臨床所見により、診断される特定のチック症が定義される〔すなわち、トゥレット症、持続性(慢性)運動または音声チック症、暫定的チック症、他の特定されるチック症、および特定不能のチック症〕トゥレット症は、少なくとも1年以上続いた、複数の運動性および音声チックが存在し、それらの症状が拡大縮小を繰り返す経過をたどる場合に診断される。

限局性学習症は、その名が示すように、効率的かつ正確に情報を理解し処理する能力に特異的な欠陥を認める場合に診断される。この神経発達症は正規の学校教育の季刊において初めて明らかになり、読字、書字、算数の基礎的な学習技能を身につけることの困難さが持続的で支障をきたすほどであることによって特徴づけられる。障害のある学習技能についてその子の成績は年齢の平均をはるかに下回り、合格水準の成績は並外れた努力を伴った場合のみに達成される。限局性学習症は、知的素質があると確定された人に起こるかもしれないが、それが明らかになるのは学習上の要求または評価方法(例:時間制限のある試験)が生来の知能と代償的手段によって克服できない障壁となっている場合のみである。すべての人にとって、限局性学習症は、職業活動を含むその技能に依存する活動を、生涯にわたって障害することになる。

神経発達症の診断における特定用語の使用によって、その個人の臨床経過および現在症に関する臨床的記述が豊富になる。発症年齢または重症度評価といった臨床所見を記述する特定用語に加えて、神経発達症には「既知の医学的または遺伝学的疾患、あるいは環境要因に関連する」特定用語が含まれるかもしれない。この特定用語は、その障害の病因における役割を担っているかもしれない要因、および臨床経過に影響するかもしれない要因を記述する機会を臨床医に与える。その例としては、脆弱X症群、結節性硬化症、およびレット症候群といった遺伝性疾患;てんかんのような医学的疾患;および超低出生体重および胎児期のアルコール曝露(胎児性アルコール症候群の徴候がない場合でさえ)などの環境要因が含まれる。

【ココマデ引用】
※この障害は ←って言い切ってますね。
また気になるのはこの部分

小児期発症流暢症は、反復的な音声または音節、子音または母音の延長、単語の途切れること、音の停止、または過剰な身体的緊張を伴って発する言葉を含む、会話の正常な流暢さや発語の運動産出の障害によって特徴づけられる。他の神経発達症のように、コミュニケーション症群は人生の早期に始まり、生涯にわたる機能障害をもたらすかもしれない。

他の神経発達症のように、コミュニケーション症群は人生の早期に始まり、生涯にわたる機能障害をもたらすかもしれない。


幼少期に発症して中学生高校生まで持続して、成人してもなお吃音の吃音者のことですね。わかります。





さて次はいよいよ吃音の詳細の説明に入ります。
小児期発症流暢症(吃音)/小児期発症流暢障害(吃音)
(Childhood-Onset Fluency Disorder (Stuttering))

【ココカラ引用】
診断基準
A.
会話の正常な流暢性と時間的構成における困難、その人の年齢や言語技能に不相応で、長期間にわたって続き、以下の1つ(またはそれ以上)のことがしばしば明らかに起こることにより特徴づけられる。
(1)音声と音節の繰り返し
(2)子音と母音の音声の延長
(3)単語が途切れること(例:1つの単語の中での休止)
(4)聴き取れる、または無言状態での停止(発声を伴ったまたは伴わない会話の休止)
(5)遠回しの言い方(問題の言葉を避けて他の単語を使う)
(6)過剰な身体的緊張ととともに発せられる言葉
(7)単音節の単語の反復(例:「I - I - I - I see him」)

B.
その障害は、話すことの不安、または効果的なコミュニケーション、社会参加、学業的または職業的遂行能力の制限のどれか1つ、またはその複数の組み合わせを引き起こす。

C.
症状の始まりは発達期早期である。〔注:遅発性の症例は307.0(F98.5)成人期発症流暢症と診断される。〕

D.
その障害は、言語運動または感覚器の欠損、神経損傷(例:脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷)に関連する非流暢性、または他の医学的疾患によるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されない。


診断的特徴
小児期発症流暢症(吃音)の基本的特徴は、その人の年齢に不適切な、会話の正常な流暢性と時間的構成の障害である。この障害は、音声または音節の頻繁な反復または延長、および他の型の会話の非流暢性、すなわち単語が途切れること(例:1つの単語の中の休止)、聴き取れる、または無言状態での停止(すなわち、発声を伴ったあるいは伴わない会話の休止)、遠回しの言い方(すなわち、問題の言葉を避けて他の単語を使う)、過剰な身体的緊張とともに発せられる言葉、および単音節の単語の反復(例:「I - I - I - I see him」)により特徴づけられる。流暢性の障害は、学業的または職業的遂行能力、または対人的コミュニケーションを妨害している。障害の程度は状況に応じて変わり、しばしばコミュニケーションをするために心理的圧力がかかる場面(例:学校で宿題を報告する、就職の面接)でより重度になる。非流暢性は音読、歌唱、生命のない物体や動物に話しかけるときは起こらないことが多い。

診断を支持する関連特徴
この問題に対する予期不安が生じるかもしれない。本人は会話の機能(例:話の速さを変える、特定の単語や音を避ける)または電話や人前で話すなどの特定の会話の状況を避けることにより非流暢性を回避しようとするかもしれない。この状態で特徴となっていることに加えて、ストレスや不安は非流暢性を悪化させることが示されている。

小児期発症流暢症は運動(例:まばたき、チック、口唇または顔の振戦、頭を振る、息をつく運動、あるいは拳を握りしめる)を伴うことがあるかもしれない。言語流暢性障害をもつ子ども達の言語能力には広がりがみられ、言語流暢性障害と言語能力の関係は明らかではない。

病状の発展と経過
小児期発症流暢症、または発達性吃音は罹患者の80~90%が6歳までに発症し、発症年齢の範囲は2~7歳である。発症は潜行性であることも、より突発的であることもある。典型的には、非流暢性は1つの語句の中の最初の単語、または長い単語の最初の子音の繰り返しをもって徐々に始まる。子どもは非流暢性には気づかないかもしれない。この障害が進行するにつれて、非流暢性はより頻回で妨害的となり、発言の中で最も意味をもつ単語や語句において生じる。子どもが会話の困難に気づくようになると、人前で話すことの回避や短く単純な発言を用いるなど非流暢性や感情的反応を避ける機制が生じてくるかもしれない。縦断研究は65~85%の子ども達がこの非流暢性から回復し、8歳時の流暢症の重症度が青年期以降の回復または持続を予測することを示している。


危険要因と予後要因
 遺伝要因と生理学的要因:
小児期発症流暢症をもつ人の生物学的第一度親族における吃音症の危険は、一般人口の3倍以上である。

小児期発症流暢症(吃音)の機能的結果
疾患の特徴であることに加えて、ストレスや不安は非流暢性を悪化させる可能性がある。社会機能の障害は、この不安の結果であるかもしれない。


鑑別診断
感覚器の欠損:
会話の非流暢性は、聴覚障害、または他の感覚器の欠陥、または言語運動の欠陥に伴うかもしれない。会話の非流暢性が、これらの問題に通常伴うものよりも過剰である場合、小児期発症流暢症の診断が下されるかもしれない。

正常な会話の非流暢性:
吃音症は、年少児にしばしばみられる正常な非流暢性から区別されなければならず、これは、単語全体または語句全体の繰り返し(例:「I want, I want ice cream」)、不完全な語句、間投詞、音声のない休止、および挿入的な発言を含む。その子どもが大きくなるにつれ、それらの困難の頻度や複雑性が増大するようであれば、小児期発症流暢症の診断が適切である。

医薬品の副作用:
吃音は医薬品の副作用として生じる場合があり、医薬品への曝露との時間的関係によって気づかれるかもしれない。

成人期発症の非流暢性:
非流暢性が青年期またはそれ以降に出現する場合、それは神経発達症ではなく“成人期発症の非流暢性”である。成人期発症の非流暢性は、特定の神経損傷やさまざまな医学的疾患、精神疾患と関連しており、それらによって特定されるかもしれないが、成人期発症の非流暢性はDSM-5の診断ではない。

トゥレット症:
トゥレット症でみられる音声チックと反復的な発声は、その性質や時間的関係によって、小児期発症流暢症の反復的な音声から区別されるべきである。

【ココマデ引用】

・ここの項目は非常にわかりやすく吃音についての説明が書かれていると感じました。
身体的な随伴運動を伴うこともある。顔の表情や振戦があることも書かれています。
拳を作って強く握るとか、太ももを手で叩きながらリズムをとることありますし。

・遺伝的要因も気になります。
 遺伝要因と生理学的要因:
小児期発症流暢症をもつ人の生物学的第一度親族における吃音症の危険は、一般人口の3倍以上である。

なるほど。両親のどちらかが吃音であれば、実子も吃音になる可能性が高いということか。
あとは親戚に吃音者がいるか?いないか?そして両親や親族に自閉症スペクトラムやADHDやLDの人がいるかいないか?も関係してくるのか気になる所です。ADHD用の薬であるコンサータの説明書きには併発症として吃音が書かれていますし。

俗にいう発達障害と吃音症の関連性も研究者の皆さんには研究してほしいなと思います。
発達障害者の当事者会に出席すると、吃音の方はしばしばいます。


コンサータ錠 適正流通管理委員会 事務局
http://www.ad-hd.jp/
【PDF】薬剤師の皆様へ 適正使用のための手引 
http://www.ad-hd.jp/pdf/tebiki.pdf


・次に気になったのは
障害の程度は状況に応じて変わり、しばしばコミュニケーションをするために心理的圧力がかかる場面(例:学校で宿題を報告する、就職の面接)でより重度になる。非流暢性は音読、歌唱、生命のない物体や動物に話しかけるときは起こらないことが多い。

うーん
この場合の音読というのは自宅の自室の誰もいない部屋で音読している設定なんですかね?小学校や中学校や高等学校の授業中の回し読みは、吃音者にとって地獄なんですけど。


・そして一番気になることが書いてありますね。
成人期発症の吃音はDSM-5では診断できないというのです。
吃音とはそもそも小児期発症から発症しているということなのでしょうね。
ここまで成人期発症が診断できないと明記してしまったことは、アメリカではそれを裏付ける論文や研究があるのでしょうね。※私は外国語に弱いので検索はできません。申し訳ありません。

・次に気になったのは
縦断研究は65~85%の子ども達がこの非流暢性から回復し、8歳時の流暢症の重症度が青年期以降の回復または持続を予測することを示している。
これですね。8歳時の重症度がその後の吃音が継続するかどうかカギを握っているとのことですね。これがもっと深く研究されれば、日本でも病院の医師と言語聴覚士が「あなたは吃音症だ!!これから訓練して治しましょう!!」なんて成人の吃音者に接することもなくなって、「よしあなたは吃音症で間違いない、発達障害で精神保健福祉手帳を取得して福祉を活用してサバイバルしてください。今まで本当に辛かったでしょう。これからの人生を楽しんでください」となるのかもしれない。だからそのように日本社会が変革すれば、吃音者は精神障害者手帳を取得して、言語訓練については当事者本人が希望すれば「ラクに発話する呼吸とか、リズムの取り方」などを勉強するくらいになるんでしょうね。なぜか今の日本の吃音症を診てくれる病院は訓練すれば治る的な勘違いをしている人が多いですよね。自閉症スペクトラムの当事者に「あなたは自閉症スペクトラムだ!ADHDだLDだ!訓練して勉強して普通の人になりましょう!!」なんて言いませんからね。だってもう治ることはないんですもの。発達障害当事者が人間社会が思い込んでいる「普通」に近づくのではなく、人間社会が社会的障壁がある人に歩み寄れば解決するのにね…。

ただ、吃音の研究者も大変でしょうね。8歳までに、「なにかを罹患者に施せば」吃音が治る可能性もあるのかもしれないけど、それは子どもを使った人体実験になってしまうからできないのでしょうね。



・そういえばだがDSM-5には吃音といえば!!!
吃音どもりと言えば!!!
・難発(なんぱつ)・連発(れんぱつ)・伸発(しんぱつ)という単語は使っていないみたいですね。

参考のために国立障害者リハビリテーションセンターがホームページで公開している吃音症の説明リンクを貼ります。
http://www.rehab.go.jp/ri/kankaku/kituon/overview.html

【ココカラ引用】
1.症状

 吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつです。単に「滑らかに話せない(非流暢:ひりゅうちょう)」と言ってもいろいろな症状がありますが,吃音に特徴的な非流暢は、以下の3つのどれか1つ以上が見られることです。

音のくりかえし(連発)、例:「か、か、からす」
引き伸ばし(伸発)、例:「かーーらす」
ことばを出せずに間があいてしまう(難発、ブロック)、例:「・・・・からす」
上記のような、発話の流暢性(滑らかさ・リズミカルな流れ)を乱す話し方を吃音と定義しています (ICD-10, WHO)。

2.分類と原因,罹患率,有病率

 吃音は
発達性吃音
獲得性吃音
に分類されます。
 吃音の9割は発達性吃音です。発達性吃音の特徴として、以下のようなことが知られています。

幼児が2語文以上の複雑な発話を開始する時期に起きやすい
幼児期(2~5歳)に発症する場合がほとんど(小学校以降に発症することもあります)
発症率(吃音になる確率)は5%程度
発症率に国や言語による差はないと言われています
有病率(全人口における吃音のある人の確率)は約1%です
男女比は4:1くらいで、男性に多いですが,幼児期は男女差はあまりありません
詳しい原因はまだ分かっていませんが,以下のような要因がお互いに影響し合って発症すると言われています。
体質的要因(子ども自身が持つ吃音になりやすい何らかの特徴)
発達的要因(身体・認知・言語・情緒が爆発的に発達する時期の影響)
環境要因(周囲の人との関係や生活上の出来事)
 一方、獲得性吃音には、

神経学的疾患や脳損傷などにより発症する獲得性神経原性吃音
心的なストレスや外傷体験に続いて生じる獲得性心因性吃音
があります。どちらも発症時期は青年以降(10代後半~)です。

 以下では、吃音とは発達性吃音のこととして話を進めます。

3. 発達性吃音の発症と進展

発達性吃音はの多くは軽い繰り返し(例:あ、あ、あのね)から始まります。
うまく話せる時期もあるのが特徴です(「波がある」と言うことがあります)。
7~8割くらいが自然に治ると言われています。
残りの2~3割は徐々に症状が固定化して、楽に話せる時期が減ってきます。
さらに症状が進むと、話そうとしても最初のことばが出なくなることが多いです。
 症状がしばらく続いたり、ことばの出にくさが強くなってくると、「話す」という行為と「嫌悪」や「恐怖」という感情が結びついて(古典的学習)、よりことばが出にくくなります。

 何か工夫をしたこと(例:身体を動かして勢いをつける、ことばの最初に「あのー」をつける)でたまたまことばが出たという経験すると、出にくいときは常にその方法を使うようになることがあります(道具的学習)。

 このように、単に「ことばを繰り返す、ことばが出ない」という症状以外の特徴(二次的行動)が見られるようになります。

4.心理

 子どもは最初、軽く繰り返すくらいであれば、全く自分の症状に気づかないことが多いです。しかし、頻繁に繰り返したり、ことばが出ないことを経験すると、そのこと自体にびっくりしたり、うまく話せないことを不満に感じたりします。それでも、幼い頃は、その感情もその場限りの一時的なものです。それが成長とともに吃音も固定化し、うまく話せないことが多くなってくると、周囲の人から指摘される場面も多くなり、子どもは自分のことばの出づらさをはっきりと意識するようになります。その結果、話す前に不安を感じるようになったり、話す場面に恐怖を感じたりします。またうまく話せないことを、恥ずかしく思うようにもなります。このような心理は、成長の過程で「うまく話せない」という経験が増えれば増えるほど強くなります。
【ココマデ引用】





さて、今度はICD-11が吃音をどのようにとらえてくるかが問題です。
DSM-5では「神経発達症群/神経発達障害群」と認めているので、17文科初第16号厚生労働省発障第0401008号に基いて、今後も吃音者は精神障害者の中の発達障害者として扱われるので障害者手帳の交付対象として福祉を選択できます。

今後は吃音者もその他の発達障害者も脳の神経の問題であるならば、身体障害者に統一してほしいなとは思います。

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