2014年10月4日土曜日

吃音者は言語聴覚士を目指すべきか?












さて、この情報はどう受け取るべきか?
私はこれは正解に近いと思う。
世の中はハッキリ言って厳しい。特に2014現在はそう感じる。
医療現場の職業にかかわらず全てに当てはまると思う。
吃音者が働けるではないか?と思う肉体労働も現在はチームプレイである。安全確認も声出しもしないとならないし、社訓などの読み上げ、出世すれば他人に指示をだす立場にもなる。サービス業の業界もマニュアル化が徹底されており、何を喋ればいいのか決めてある。吃音者は言い換えは駆使できない。あのーとか、えーっと、なんて使えない。例えばコンビニエンスストアの店員やファミリーレストランの店員やファーストフードの店員が「いらっしゃいませ」が普通に発話できなければどうなるだろうか?想像してみてほしい。もしも携帯電話ショップの店員が吃りだったらどうする?こっちは早く済ませたいのに時間がかかる。


例えばトヨタ生産方式というのがあって「ムダ ムリ ムラ」は徹底的に排除する。
その中に「動作のムダ」がある。
吃音者が他人とコミュニケーションをとるときに吃ってしまい、動作のムダが起こったとする。不用意な動き、これは吃音者にとって致命的である。非吃音者が5秒でホウレンソウが完了するところを吃音者が1分も経過する。それを年間で換算すれば、吃音者を採用すると思うか?私が人事部門なら採用しない。
そしてこの動作のムダが、自動車業界以外にも到達してきた。コミュニケーション社会と言われるそれだ。空気を読み他人との協調性を重要視する。そこにプラス、スムーズな発話ができない、できても時間がかかってしまう吃音者が入り込めるか?企業の人事部門は「普通」の人材を採用する。悲しいがこれが現実でありお察しくださいである。


以前にも吃音Q&Aで書いたが。吃音を持つ子どもの親御さん・保護者が「吃音を持った我が子が将来就職できるでしょうか?結婚できるでしょうか?」と質問するのは親御さんやその家族親戚が「自分の働いている会社の人事部門が吃りを採用しない」と実は知っているからだ。それでも「我が子は大丈夫でしょうか?」と心配になってしまうのだ。


これくらいにしておこう。
本題に戻る。



ツイートの中でも書かれているが吃音のある医師や看護師や理学療法士や作業療法士や医療ソーシャルワーカー、臨床心理士も「発話ができない、会話が難しい」人はなることは難しいと思う。
医療現場での1秒のロスというのは致命的である。吃る人はホウレンソウに1分も時間を費やすが、吃らない人は15秒で済む。企業の人事部門の人間がこのような人材を採用するだろうか?と思うわけである。もちろんこれ以外にも、自衛隊や警察官、消防士、アナウンサーも難しいだろう。

※医師や看護師については救急救命の現場でなければなんとかなるかもしれない。

はっきり言って吃音者には「見えない欠格条項」が存在していると私は感じている。
発話できない人間、会話できない人間。それはもう採用価値はないのだ。しかも発話することに難があるのに障害者手帳も持っていない。障害者手帳すら持っていない「配慮が必要な人材」を雇用するであろうか?

今後は以上のことも考え吃音の啓発啓蒙を行っていかないとならないと思う。


個人的には吃音者は言語聴覚士を目指すより、理系の勉強に時間を費やして、研究をする道を目指したほうがいいと思う。俗に言う、「医師や学者や教授は変人が多い」ということでこの業界は狙い目かもしれない。この業界は発達障害者が多いとも暗黙の了解で言われているのもあるが。

私としては自分自身が吃音者だからという理由で言語聴覚士を目指すよりも、もっと本格的に研究ができる研究者側を目指すべきではないかと思う。研究医や理工学系の道に進み脳研究を行うほうがいいのではないかと。研究により吃音のメカニズム解明や治療法ができればノーベル医学賞にも選ばれるかもしれない。

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