2014年4月16日水曜日

日本の国会で吃音が取り上げられた事案 第065回国会 内閣委員会 第19号 昭和四十六年五月十九日(水曜日)

1971年

第065回国会 内閣委員会 第19号
昭和四十六年五月十九日(水曜日)
   午後二時四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田口長治郎君
    理 事
                塚田十一郎君
                安田 隆明君
                足鹿  覺君
                上田  哲君
    委 員
                源田  実君
                佐藤  隆君
                長屋  茂君
                山本茂一郎君
                渡辺一太郎君
                森  勝治君
                矢山 有作君
                峯山 昭範君
                岩間 正男君
   国務大臣
       文部大臣臨時代
       理        秋田 大助君
   政府委員
       行政管理庁行政
       管理局長     河合 三良君
       防衛施設庁施設
       部長       薄田  浩君
       沖繩・北方対策
       庁長官      岡部 秀一君
       文部政務次官   西岡 武夫君
       文部大臣官房長  安嶋  彌君
       文部大臣官房会
       計課長      須田 八郎君
       文部省初等中等
       教育局長     宮地  茂君
       文部省社会教育
       局長       今村 武俊君
       厚生省児童家庭
       局長       坂元貞一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
   説明員
       大蔵省理財局国
       有財産第二課長  柴田 耕一君
       文部省初等中等
       教育局特殊教育
       課長       寒川 英希君
       厚生省児童家庭
       局母子衛生課長  浅野 一雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○上田哲君 これは直ちにどうしろというような短兵急な話じゃなくて、もともと基本の考え方ですから、その方向がよかろうというふうにお考えいただけるのであれば、いろいろな要素もくみながら、ぜひやはり考え方の基本として、何か切り落とし除外というような判定委員会じゃなくて、吸い上げ、あるいは適性教育、そこへ行くのでしょうから、そういうものとしての適応性をよりよく発見していくという方向へひとつ考え方を持っていっていただく、またそれをいつか具体化していただくということに御努力をいただけるものだというふうに理解いたします。それはぜひお願いいたします。
 そこでそういういろいろなことがありますけれども、たとえば皆さま方も困るだろうし、私どももとほうにくれるのが幾つもありますね。一体これが政治の責任かと言っても、すぐその前に医学はどうしているんだとか、人間の寿命はどうなんだというような部分がありますよ。しかし、そこへ向かってどうするかという努力をだれかがしなければならぬとすると、やっぱりこっちから向かっていくんでしょうが、問題を提起しながら切ない気持ちになるけれども、たとえば進行性筋ジストロフィーなんという例がありますね。これは現場の先生から伺った例だけれども、先生が、皆さん一生懸命勉強してりっぱなおとなになりましょうと言うと、ぼくたちはおとなになる前に死んでしまいますから、りっぱなおとなになることができません、どうしたらいいんですかと、こういうような話が現実にあるそうですね。答えようもないだろうし、そこの教育をどうするのだと詰めてみても、これはよりよい教育の前に医学の問題でしょうから、むずかしさはあると思います。
 あるいはようやくいま入学年齢に到達した胎児性水俣病の子供たちの悲しい訴え、こういう子供たちに一体どういう適応性の開発と教育論を立てるかという問題は、これはやっぱりゆるがせにできない問題だということを御指摘する以外にありません。国鉄の合理化で切符販売機がふえておるんで、これで悲しんでいる人と喜んでいる人があるというんですね。ぼくらから見ると、何か笑えないユーモアというんですかね、ということになってしまうのだが、その世界からすると、これがたいへんな話題なんだそうですよ。たとえば切符販売機が出てきたので非常に不便になったのが目の不自由な方、これはわからないですからね。それから喜んでいる人は吃音の人だ。窓口に行って行く先がなかなか出てこないんだが、自動販売機であればいいと。この世界ではこうしたことでもたいへんな悲喜劇が出てくるんだ。だから切符販売機についてもそういう配慮をしろということがいま一般論として言えるかどうかはわからぬけれども、やっぱりこの部分から見た行政とかコースとか、こういう配慮というのは一つ一つ拾い上げていただくということは、ぜひともこれは必要だろうと思うんですよ。これはどう考えますかね。
全文
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/065/1020/06505191020019a.html

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