2016年6月11日土曜日

【解説】ラヴソング第九話を吃音当事者が解説

ラヴソング【私が最後にしたい事…】 #09

第八話の解説はコチラ
【解説】ラヴソング第八話を吃音当事者が解説
http://stutteringperson.blogspot.jp/2016/05/blog-post_31.html


1.シェリルとの面談
第八話からの続きです。
シェリルとの面談です。
佐野さくらの曲をシェリルのInstagramでレコメンドしてほしいと依頼します。
シェリルを満足させればという条件つきですが…。

2.ライブハウスSにて
結局、さくらのライブには間に合いませんでした。
遅れて到着した神代はシェリルと話をつけてきた。
まずは佐野さんの曲を多くの人に聞いてもらうことだと説明します。

しばらくして増村が口を開きます。
さくらは病気により声が残る可能性は10%しかない。
再び契約の話がでてきても、さくらが辛いだけかもしれない。
今夜のライブが最後だったのかもしれない

深刻な空気が流れるなか。
タイミングよく忘れ物をした空一とさくらがお店に入ってきます。

なんとなく入りづらいなと感じたさくらはいつもの明るい笑顔でその空気に割り込んでいきます。
神代から喉の調子を質問されますが、この時点でさくらは真実を知りません。
空一が神代に食って掛かり、2人は店から出ていきます。


3.自宅でくつろぐ空一とさくら
さくらはギターのお手入れをしています。空一はもう寝る準備になっていますが…。
空一 「先に寝ちゃうぞ」
さくら「おやすみ」
空一「いやそうじゃなくて」

からのキスか? と思いきやダメでした。
間が悪いようです。

4.閉店後のライブハウスSにて
神代は「ろくなことないな。俺が誰かの人生に踏み込むと」
とつぶやきます。夏希はそんなことはないといいます。

神代はあの日春乃を呼び出されなければあんなことにはならなかった。
過去の映像が映しだされます。
春乃は事故で亡くなったようですが、はっきりとはわかりません。

笹が神代にさくらに渡しておいてほしいとある物を手渡します。


5.ビッグモービルにて
滝川工場長が機嫌悪そうです。
そんな中に神代がさくらをさがしてやってきます。さくらのほうがから「ヘルメットしていないと怒られますよ」と注意されつつ、ヘルメットを絶妙なタイミングで手渡します。

さくらはちゃっかり、工場長から逃げて隠れています。
神代は昨夜のライブのさくらの忘れ物を渡そうと思っていたのですね。
昨夜のライブがすごくよかったみたいじゃないとさくらを褒める神代です。

ついでにさくらから真美の結婚式の相談を受けます。
結婚式にてサプライズで曲を披露したい。どうしたらいいですか?と。

6.増村と相談する神代
増村はまだ、さくらに本当のことを伝えていません。
神代はさくらのことをとても心配しているようです。

7.本当のことを伝える増村
声が残る可能性は10%くらいなんだ…

ここでも、さくらはいつもの、余計なところまで空気を読み過ぎる性格をだします。
とても笑顔で「教えてもらえてよかった」といいます。


これも吃音者あるあるかもしれません。(これについては吃音者それぞれです)
吃音者というのは、上手く話せない経験が人生でとても多いために、他人の顔色をとても気にする伺うような処世術を自ら編み出します。これが日常的になってしまうのです。吃音者は嫌われることを避けるので、なんでも依頼を引き受けてしまう人もいます。ASDやADHDの人がその障害特性により嫌われること避けられることを嫌うために何でも引き受けてしまう状態に似ています。

8.増村と神代の結果報告
増村からさくらに伝えた。
神代の言ったとおりとても前向きに受け入れようとしている。と。

9.シェリルに突撃する神代
とても忙しいシェリルに神代が突撃します。
理由はこうでした。

シェリルさんの曲を作れません。と。
シェリルは「こんな大きなチャンスを棒にふるなんて」といいます。
神代はさくらが人生の重大な時期にいるので、そちらを優先するというのです。
シェリルは「じゃあ、レコメンドの話も無しということでいいんですね」と返します。


10.さくらのやりたいことリスト
空一はさくらに何かやりたいことはないの?
紙に書いてみなよと。ということで、さくらはもしかしたら自分が将来できなくなることを、その前にやりたいことリストとして書き出していきます。

・真美へのスピーチ (ビデオメッセージ)
・ジェットコースター
・お笑いライブを見に行く
・路上ライブをする
(・もう一度歌を作りたい)

最後に何かを書いたようですが、消しゴムで消してしまいます。

11.シャワー中のさくらをよそに、さくらが書いたメモを透かしてみる
空一はさくらが何を書いたのか気になったようで、それを照明の光に透かして確かめます。
もう一度歌を作りたい これを空一が発見します。

タイミングよく神代が家に訪ねてきます。
さくらがたまたま入浴中のため、空一が対応します。
ここで、空一はさくらと交際していることを神代に伝えます。

シェリルの仕事を断ってきた、佐野さんに新しい曲をつくりたい。それを佐野さんに伝えてほしい
と神代は空一に頼みますが……。

さくらは入浴中に呼び鈴が鳴ったことを覚えていて、誰が来たのか質問しますが、空一は新聞の勧誘だとごまかします。

12.手術の予定を工場長に伝える
ビッグモービルで滝川工場長に手術のことを伝え休みをもらおうとします。
ということで、滝川工場長ルートで野村に伝わり、真美に伝わります。
真美が空一になんで教えてくれないのかと問い詰めるわけですね。

13.結局、さくらに何も伝えていない空一
休み時間でしょうか。
さくらは会社の屋上で音楽を聞いています。
煙草は卒業しましたね。よかったよかった。
と、そこに神代がやってきます。

神代は「返事を聞かせてもらいたくて」
さくらは聞いていないようです。
空一が何も伝えていないのですね。

神代はそれを聞いて、いや、たいしたことじゃない。
といってその場を去ろうとします。

シェリルの曲を断ったこともいいます。
神代は本当の気持ちをさくらには伝えません。

14.怒る真美 怒られる空一
空一は真美に怒られることが多いですね。
真美に投げ飛ばされています。
なんで本当のことを教えてくれないのかと空一に詰め寄ります。
空一は「さくらだって言えなくて辛いよ。本当は真美の結婚式でスピーチしたいんだよ」
さくらの気持ちをわかってやれよと真美にいいます。

15.志津子と話す神代
志津子は「あなたの居場所はここではないでしょ」と話しかけます。
志津子のキャラはどういうものかわかりませんでした。
神代の心を動かすキーパーソンだったのですね。これが第九話で発揮されると。

16.さくらとやりたいことリストを消化する空一
どうやら空一はジェットコースターが嫌いなようです。
さくらの「もっかい もう一回」はなかなか可愛いですね。
お笑いライブもみました。
路上ライブもやります。
警察が突然やってきて、許可を得ているのか!!と怒られました(笑)

17.牛丼屋さんにて
ここが第九話の見せ場かもしれません。
牛丼屋で食事をする空一とさくら。
FMNACK5から「佐野さくらの好きよ好きよ好きよ」が流れてきます。
歌姫シェリルがInstagramでレコメンドした曲ですとラジオで紹介されます。

それを聞いた空一は店を飛び出して、神代の家に行きます。
ラジオで流れたことを伝えにきたのです。
空一はやりたいことリストを持ち歩いているのですね。優しいです。
空一は神代に、(音楽を作ること)これだけは俺にはできない。だから神代に頼み込みます。

18.牛丼屋に行く神代
牛丼屋で1人待たされている。さくら。
30分くらい待たされているのか?それとも1時間か。なんと1時間30分でした。

店員さんの「いらっしゃいませ。ご注文は何にしましょうか?」
ここから怒涛の店員さんスルー大作戦が始まります。

神代はさくらに牛丼何をたのんだの?
牛丼大盛りつゆだくネギ抜きを注文できるようになったさくら。
言えるようになった7秒の勇気。
それで世界は変わったのか…。

ここで、神代は「もしも佐野さんが望んでくれるのなら、俺と一緒にもう一度歌を作りませんか?」と告白します。


神代は
「牛丼のとくとくてっぺんの大盛り 肉中ひやもりつゆじゃぶじゃぶで!」とコールします。

19.さくらの帰宅を待っていた真美
新曲を作り終えて、神代と帰宅するさくら。
なんとそこには真美が待っていました。

真美はさくらが元気なうちに、喋ることができるうちにということで、結婚式の予定もなんと大幅に繰り上げました。吃音者が結婚式のスピーチをする。これは大勢の吃音者が体験することかもしれません。

20.エンディングでは池袋サンシャインでのさくらの公開ライブがちらっと流れます。

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