2014年8月30日土曜日

綾屋紗月さんがソーシャル・マジョリティ研究会セミナー2014 で配布している資料に吃音者やその支援者に足りないものが書いてある

東京大学先端科学技術研究センター特任研究員をしている綾屋紗月さんが
ソーシャル・マジョリティ研究会セミナー2014にて配布している資料にとても興味深い資料が1枚ある。

綾屋紗月さん
ソーシャルマジョリティ研究会セミナー2014



これがその配布資料である。
私が思うに吃音者は「すべての自分に関わる問題を自分自身と吃音者の仲間内で悩み解決しようとしているのではないか?」

と考えている。吃音者は今まで内向き体制だったわけです。
自分たちの世界だけで生き残る術を考えていた。そこについてこれない吃音者は人知れず消えていくわけです。大体今現在の吃音者で声が大きい人は、就職をしていて、結婚していて、子どもがいて、孫がいて、一応生活できている人が多いです。それができなかった吃音者は淘汰されているでしょう。当事者会に出席することができないのだと思います。俗にいうリア充と呼ばれる状態になっている吃音者と、独り身独身で高齢化した両親の年金に頼りながら生活している吃音者では価値観も違うでしょう。

そもそも吃音者には様々な派閥があります。吃音受容派、吃音改善派、吃音も社会福祉希望派、吃音は病気じゃない障害者でもない派などが入り乱れるカオス状態です。

とくに吃音は病気じゃない!!障害者じゃない!!特別な配慮はされたくない!!障害者はかわいそうな存在だ!!という考えに固執している派閥がノイジーマイノリティ?ノイジーマジョリティ?としてあります。


そして私はソーシャルマジョリティ研究会2014の配布資料でみた、この説明が、まさに今の吃音者・支援者・関係者に足りないものではないかと思ったのです。

画像に書いてあるように
【個人の問題と社会の問題の混同】
自分の問題と社会の問題とを切り分ける

これは吃音者にたりないことだと思います。

・私に起きた不幸は全部、吃音のせいだったんだ!
・自分に生じた社会問題のすべてを吃音のせいにしてしまう



そしてこれです。一番吃音者ができていないことです。
・社会の問題は社会に返す

吃音者の派閥は色々あります。
社会的支援を社会福祉を望む吃音者の派閥以外の人は、社会の問題は社会に返す ことを恥だと思っています。これは吃音があっても堂々と吃れという派閥の方も同様です。堂々と吃れと教えるくせに、「社会に向かって、助けてくれ!私達は困っている!」とは言わないわけです。堂々と吃るが社会福祉の世話にはならないというわけです。吃音者はどうしてもノイジーマジョリティの声が大きすぎて、落ちるところまで落ちてしまって困っている人が声をあげない現状がある。


さて、今後は綾屋紗月さんのソーシャルマジョリティ研究会セミナー2014で配布している資料のように「就労問題」「虐待問題」「結婚問題」「学歴問題」を、社会に返していかないといけません。俗にいう発達障害者の人が受けられる社会福祉を吃音者が同様に受けられるようにすること。これが最優先で行わないといけないところです。

そして吃音を持つお子さんがいる親御さんは、もっと吃音のことで声をあげるべきです。ことばときこえの教室、きこえとことばの教室には、発達障害の児童もいるはずです。その子どもの保護者の人と福祉情報の交換をして驚いたことがあるでしょう?発達障害の子どもは福祉が選べます。吃音の子どもは小学校で通級指導は終わってしまいます。それはオカシイ変だなと思いませんか?必要があれば中学校、高等学校、大学と合理的配慮が受けられる選択肢があるべきだと思いませんか?そして成人間際になって就職活動のときにも、吃音が社会的障壁ならば障害者手帳取得も選択肢としてあっていいと思います。

吃音者の皆さん、親御さん保護者の皆さん、支援者の皆さん。
時間はかかるかもしれませんが動きましょう。
自分たちの世代で経験した辛い経験や嫌なことを次世代の吃音者に経験させてはいけません。避けられるなら避けるように、選べるように。そんな世の中にしたほうがいいと思います。その際吃音者だけではなく、そのほかの障害をもつ社会的障壁がある人と協力していきましょう。

社会の問題は社会に返す!!


※2014年9月 ついに厚生労働省も動き出しましたよ。
厚生労働省の広報誌「厚生労働」2014年9月号に「吃音が発達障害であること」が具体的に明記されました。
http://stutteringperson.blogspot.jp/2014/11/20149.html

2014年8月29日金曜日

大人の発達障害という言葉の意味とその他思ったこと色々

「大人の発達障害」という言葉が最近、テレビや新聞、雑誌などで取り上げられることが多くなっています。でも、「大人の発達障害」とはいうのは、大人になって発達障害が発症したわけではありません。発達障害はそもそも先天性の脳の障害です。(私の理解だと)定型発達者(健常者)がもともと持っているはずの脳の機能を持っていない、または、持っていてもその部分を使うことができないのが発達障害だと思っています。 ※間違えていたら指摘ください。

で、結局「大人の発達障害」というのは、その発達障害者がたまたま上手に成人するまでの道程を経過してきて、その後就職して社会人となったときに人間関係や社会人として振る舞いや仕事ができなくなって発覚するのがそれなのです。

発達障害はその障害程度が重度の人から軽度の人がいるため、大学卒業程度までは気づかずにいる場合もあるのです。現在、何で大人の発達障害と言われる人が増加しているのか?

・発達障害者支援法が施行されて発達障害という概念が社会に浸透してきたことにより、仕事や人生がうまくいかない人が不調を訴えて病院に行った結果が発達障害だったという事例。
・発達障害という認知が社会に広まってきて、会社側・会社の産業医がそれを指摘する事例。
・そしてそもそも、昔の日本国内ならば1人で行える仕事や他人とのコミュニケーションを必要としなくても仕事ができていたのが、現在日本の1にコミュニケーション、2にコミュニケーションといったコミュニケーション社会になってしまい、1人の人間が「総合職」として幅広い裾野で仕事をこなすようになったため、発達障害者が目立ちやすくなってしまった事例。(壁に直面しやすくなった)

ここらへんかと私は思っています。

今後日本は1次産業や2次産業の仕事が減少してきて、ますます発達障害者と診断される人が増えると思います。現在、60歳くらいの人が若いころだった日本は「あの人はちょっと変だけど、一応仕事はしてくれるから、まぁいいか」だったはずですが。今の日本は【仕事で1つでもミスをすること、言葉使いや発話がおかしいこと、目を見て会話しないだけで排除する】傾向が強くなると思います。そして「私ができているのに、なぜお前はできないんだ!努力しろ!怠け病か?」と定型発達者が社会的障壁のある人を叩くわけです。

現在日本は発達障害者の特徴がマスコミや書籍により徐々に公になってきたので、会社に入ってから発達障害が判明する人がいるかもしれませんが。今後の日本企業の人事部は「発達障害者を最初から発見する方法」などを考え出していてコミュ障は採用活動のときから見抜かれて不採用になるかもしれません。かといって障害者手帳を取得して障害者雇用になってもごく一部の専門知識領域の仕事を除いて、出世や昇給の望みが薄い仕事に就かなければならなくなると予想します。2018年から精神障害者保健福祉手帳所持者の雇用義務化がはじまる予定ですが、どうなることやら。現在、公務員でさえ「身体障害者手帳所持者採用」はありますがそれ以外はありません。

日本で社会的障壁がある当事者は協力して生き残っていかないとならないかもしれません。1人よりも2人、結婚するというのも生き残る術かもしれません。東京都なら障害者夫婦なら都営住宅も入居確率が上がりますし。都営交通無料パスもあります。電車だけで何とか生活できる東京は住みやすいかもしれません。もちろん結婚して子どもを産んでもいいと思います。社会的障壁のある人間は淘汰されればいいなんて思っている人もごく一部には存在するわけですから負けてはいけないと思います。障害者年金も生活保護・生活保護差額受給もフル活用でサバイバルすべきかと思います。

2014年8月27日水曜日

かんもくの新聞記事がTwitterで流れてきましたので紹介

かんもく(緘黙症)の新聞記事


2014年8月24日日曜日

GoogleやAppleには吃音者も使える音声認識システムを開発してほしい

スマートフォンやパソコンに搭載されている音声認識ソフトがあります。
Googleは色々な音声認識ソフト・アプリがありますね。
Apple製品だと「Siri」があります。


私の提案です。
ぜひ、吃音者でも利用できる音声認識ソフトを作ってほしいのです。
吃音者モードを追加してほしいのです。

吃音者は音声認識受付時間中に質問ができないかもしれません。
そして、うまく発話できない場合もあるでしょう。
それを何とかGoogleとAppleが助けてくれるシステムを製作してくれたらなと思います。

もちろん私は吃音者として協力します。

NPO法人全国言友会連絡協議会が吃音Q&Aを公開しました。

現在5つが公開されています。

・吃音の原因は何ですか?

・吃音は障害ですか?

・吃音は治りますか?

・吃音があっても就職できますか?

・吃音があっても恋愛や結婚はできますか?

http://zengenren.org/qa.html

日本弁護士連合会第57回人権擁護大会プレシンポジウム 「障害者権利条約の完全実施を求めて~自分らしく、ともに生きる~in大阪」の東俊裕弁護士講演実況ツイート

ツイッターから紹介
大阪の弁護士会主催の講演会だった模様です。
http://www.osakaben.or.jp/event/2014/2014_0823.php

全国言友会連絡協議会の2011年10月でしたか。言友会千葉全国大会で講演していただいた東俊裕(ひがしとしひろ)さん。

青木志帆弁護士がTwitterで実況。
この言葉は吃音者にはどう響くのか?
考えるキッカケになるだろうか?
吃音者にとって配慮とはなんだろうか?

合理的配慮すらされたくない、配慮されるという存在になるのは困る、という障害者や社会的障壁がある人はかわいそうだと思考してしまう特殊な派閥の吃音者はどう考える??



























このツイートは数時間後の書き込み。上の連続とは異なる。






もう一つ別の書き込み

2014年8月23日土曜日

うぃーすた関東の例会を、8月31日(日)の14時〜17時に開きます。

うぃーすた関東例会案内


首都圏で吃音者に協力依頼したい場合

東京都、首都圏で吃音者に協力してほしいときに連絡をください。
ブログ主のできる範囲で関係者と調整致します。


■大学の学生が卒論・論文発表のために吃音者に協力してほしい。

■大学や研究所の研究者が研究のために吃音者に協力してほしい。

■吃音者の生の声を児童・生徒・学生・教員・職員の前などで講演してほしい。学校や病院や自治体で講演してほしい。

■吃音者をインタビュー、取材したい。

■企業の人事採用担当部門向けに吃音者にどのような配慮が必要か?など研修も承っております。
右上メニューの「質問・講演・企業研修依頼連絡フォーム」より連絡をください。






2014年8月21日木曜日

東京言友会金曜例会にて2014年9月19日金沢大学の小林宏明さんの講演が行われる件

詳細はコチラ


2014年8月19日火曜日

障害の言い換えについて


吃音者が気づいていない大事な視点である。
吃音・どもりを「個性」「ファッション」と思っていて成功している人はそれでいいかもしれないが
社会的障壁があればそうではない。吃音者は吃音者当事者が自分達だけで今まで吃音の問題と向き合ってきた。でも、今度は社会に助けてくれよとSOSをだすべきなんだと考える。いま、今日現在「たすけてくれ」の声をあげないとずっとずっと後世の吃音者も私達の同じ苦労を背負うことになるのだ。


吃音者が社会に合わせるのではなくて。
社会構造が吃音も吃音以外の社会的障壁がある人へ歩み寄って誰もが生きやすい社会になることが急務の課題だと考える。

2014年8月18日月曜日

障害は、「障がい」でも「個性」でもない。

知的障害×自閉症×支援力UPプロジェクト!
障害は、「障がい」でも「個性」でもない。
http://ameblo.jp/teamaoi2003/entry-11906100811.html

@asikamama 
「発達障害」っていうと構えてしまう人は多いけど
「個性」で済まない「特性」があって、
その「特性」がこの社会で生きていくには
「障害」となっていることがあって、
その人自身が「社会の障害」になってるわけじゃないのね。
と話すとご理解いただける場合がある。(略)



あおい 
私は、障害が個性とは思わないです。
困っていることが個性になったら、おかしなこと。
社会の中に障害を感じることがあるから特性になるのだったらわかる。
特性が先じゃなくて障害が先だと思うな。(略)


@asukamama 
「障害」が個性だとは思わないです。
社会の中で困ることが「障害」で、
人自身が社会の障害ではないというところが大事だと思います。
「障害」ををどちらが感じているのかという点が大切だと。
これ「障害」と書くか、「障がい」と書くかの考え方に通じると思います。



あおい 
そうそう、だから、私は、障害を社会に感じ、「障がい」と書かない。

@asikamama 
そうです。
私が「障がい」と書くのも生きる上で
「障がい」を感じるものが社会にあるという意味なので
「障がい」とは書かないです。(略)

*****






なるほど。吃音者もこういう視点に立つこともできますね。
吃音は障害者じゃないし病気じゃないファッションや個性だよ。
ではなくて、社会的障壁があるよと。
社会の側に障害があるのだよと。
吃音者がもっとSOSの声をあげて、そして社会が少しでも歩み寄ってくれれば―。

2014年8月17日日曜日

発達障害が増える理由・「障害」でも「症」でもいい

気になる記事があったので紹介します。


グレーな卵、金の卵になあれ
発達障害が増える理由・「障害」でも「症」でもいい
http://hinamamatamago.blog.fc2.com/blog-entry-153.html

転ばぬ先の杖が必要なのは、
転んだらおしまいな社会だから。
転んでも起き上がりやり直せる社会になれれば、
多様な学び、多様な人生、多様なゴールと
なるのではないか。
それが勝ち負けのない人生となり、
誰もが自分らしく生きられる社会になるのでは
ないだろうか。」

2014年8月16日土曜日

DSM-5における、吃音症の分類

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアルの日本語訳によると吃音症は今回このような分類にされている。
※DSM-5とは米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第5版。精神科医が利用する客観的な尺度が書かれた診察診断マニュアルのようなものである。



では、今回、吃音症(きつおんしょう)と呼ばれていたものはどうなったのか???
答えはこれである。


神経発達症群/神経発達障害群 (Neurodevelopmental Disorder)
 ※Disorderとは日本語訳で障害である

コミュニケーション症群/コミュニケーション障害群(Communication Disorders)

小児期発症流暢症(吃音)/小児期発症流暢障害(吃音)
(Childhood-Onset Fluency Disorder (Stuttering))

ここに分類されることになった。ICDに対応するコードは315.35(F80.81)である



さて、驚いたことに吃音(きつおん・どもり)という単語が変更になっている。
旧吃音症ということで、過去にそう呼ばれていたものになっているようだ。
そしてDSM-5日本語翻訳において、「症」と「障害」の2つを同時に明記する意味は何なのか?
おたくのお子さんは障害者ですよと言われるのを避けるためなのか?
別に当事者としては「症」だろうが「障害」だろうが、障害者だろうが、障がい者だろうが、障碍者だろうがどうでもいいことだが…。


2014年8月14日木曜日

知的障害を持つ女の子が風俗嬢という選択をすること

colors~色んな色があるって素敵ぢゃんね(^O^)
知的障害を持つ女の子が風俗嬢という選択をすること
http://ameblo.jp/colors2013tokyo/entry-11846768686.html


そういえばNHKも以前ニュースで軽度知的障害者の女性が性的搾取されているってニュースで報道しましたよね。

2013年12月17日(火)
狙われる 軽度の知的障害の女性
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/12/1217.html

鈴木
「性風俗産業に、いわば食い物にされるケースもあるのが、一見しただけでは分からない、軽度の知的障害がある女性たちです。
望まぬ形で風俗店で働き、金もうけに利用されたあげく、そこから抜け出すことも難しい実態が取材で明らかになってきました。」



なんでこんな世の中なんだろう…。

当事者研究全国交流集会 東京大会のお知らせ

当事者研究で吃音のことが取り上げられるようです。
皆さん要チェックです。
http://toukennet.jp/?page_id=10333

第11回 当事者研究全国交流集会 東京大会

■ 参加募集要項

テーマ 「当事者研究東京見本市〜当事者研究な生き方いろいろ〜」

東京で初めてとなる今集会では、研究演題のほか、各種分科会も予定しています。
皆さんふるって御参加下さい!!

<開催日時> 2014年11月15日(土)10時 〜17時

<場所> 帝京平成大学 池袋キャンパス 冲永ホール

<大会参加費> 3500円

<プログラム>

10時〜 開会
シンポジウム&セッション
「当事者研究東京見本市〜当事者研究な生き方いろいろ〜」

12時〜 ランチタイム

13時〜 分科会
① 一般演題発表、② 駆け込み当事者研究、③ 学校・子ども・吃音、④ ホームレス/支援、⑤ 発達障害/依存、⑥ 精神障害、⑦ 家族/働く

15時30分〜 再び全体会(各分科会の振り返り、総評、当事者研究のこれから)

17時 閉会

18時〜 懇親会(立食オードブル、飲み放題)

NPO法人全国言友会連絡協議会の中高校生吃音のつどい代表の佐藤隆治氏は吃音は障害者であると認めている。文部科学省季刊「特別支援教育」53号にみる、吃音の障害者としての位置づけ

文部科学省の担当:初等中等教育局特別支援教育課が出版している書籍がある。
季刊「特別支援教育」53号である。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/tokubetsu/detail/1346348.htm

48ページから
■子どもをささえるネットワーク 中高校生の吃音のつどいへの誘い
執筆者 佐藤隆治 つどい代表 NPO法人全国言友会連絡協議会

という記事がある。
その中にこう書かれている。

【重要】吃音者が障害者手帳を取得する方法

2016年10月25日 記事内容更新

この記事では、吃音は身体障害者手帳も取得できると説明しました。
しかし、厚生労働省の法律運用が明らかになりました。(いつからこれが存在したのかは不明)
2016年10月22日以降は、身体障害者手帳を吃音で取得するのは無理でしょう。


厚生労働省では「吃音」という内容が書かれた身体障害者手帳申請書類を受理しないように運用していたのです。仙台の吃音障害者手帳訴訟もはじめから負ける裁判だったということですね。

吃音者の先輩方が2005年の発達障害者支援法が誕生する前に、障害者運動を起こして、身体障害者手帳の対象であると、国に認めてもらっていればよかったかもしれませんね。現実は吃音業界が障害認定反対の人が多かった、派閥抗争に明け暮れていた、現在も派閥抗争は続いており吃音者の団体は分裂を繰り返しているのでそのような動きはありませんでしたし、今後も難しいことです。(一般に言われる発達障害児者の当事者や家族、団体、医療従事者などが吃音は発達障害だよー。困っていることがあれば一緒に考えよう!と手を差し伸べていただけないでしょうか?)




障害者手帳申請書類には、ICD-10という診断基準のコードを書きます。
ここで「吃音」と書いてしまうと、吃音とは「F98.5」です。
この時点で、精神及び行動の障害なので、身体障害者手帳を申請しても、Fコードだから精神ですね。はい。却下となっていたのですね。

 F00-F99 精神及び行動の障害 > F90-F98 小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害 > F98 小児<児童>期及び青年期に通常発症するその他の行動及び情緒の障害 > F98.5 吃音症


吃音(きつおん)は身体障害?精神障害? ──厚労省の専門官が回答
小口貴宏  ライター&エディター

──仙台では精神ではなく身体での障害認定を求める訴訟もあったが、厚労省はどう捉えているか。
日詰氏:そこは行政なので明確にしている。吃音症という診断名であれば間違いなく精神障害ということになる。身体障害であれば、言語発達に関連した、吃音とは別の診断名がつく。これは吃音に限らず、たとえば自閉症でも、精神障害ではなく知的障害をメインにして療育手帳を申請する例もある。自身が両方の特徴をもっていれば、どちらのルートで交付を受けたいか、本人が選ぶことができる。(日詰氏)


http://www.huffingtonpost.jp/takahiro-koguchi/disfluency_b_12614138.html


情報更新 以上





実際に相談する場合はこちらの2つの記事もご覧ください
【重要】ありとあらゆる場所に吃音を相談する場合 絶対にしてほしいこと
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/01/blog-post.html
【必読】はじめて吃音を知った人へ。吃音と関わる上で絶対に知っておくべきこと。大切な吃音ガイドライン
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2015/11/blog-post.html

病院リスト
http://stutteringperson.blogspot.jp/2016/07/blog-post_24.html


吃音者が障害者手帳を取るためにどうすればいいのか?
まず方法は2種類あります。それは
1.身体障害者として障害者手帳を申請する方法
2.精神障害者(発達障害を含む)として精神障害者保健福祉手帳を申請する方法(いわゆる精神障害者手帳)


1.の場合
身体障害者手帳を申請するためには「身体障害者福祉法第15条の規定に基づく医師の指定」
いわゆる15条指定医さんがいる病院の耳鼻科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、脳神経外科、神経内科など、吃音症を診察診断してくれる病院をさがすこと。吃音症がわかった時点で申請用書類を書いてもらいます。そこで身体障害者手帳の音声・言語機能障害、そしゃく機能障害の4級として身体障害者手帳を申請することができるでしょう。

ただし、身体障害者の場合、訓練や治療を行ったにもかかわらず改善しない固定した症状であれば医師が書くことになるので時間がかかるかもしれません。最初によく医師と話し合ってください。スケジュール確認を絶対にしてください。




2.の場合
精神保健福祉手帳を申請するためには基本的に精神科医に申請用の書類を書いてもらうことになります。

ただし、現時点で精神科医が単独で吃音症を診断してくれる病院は私は見たことも聞いたことがありません。
なぜなら、精神科医は吃音症の知識が少ない、無い。さらに似非吃音者を見ぬくことができないかもしれない。佐村河内守問題のようになっては医師の責任問題にもなってしまいます。

そこで、私が知っている精神科医師はこのように回答しています。
「まず、精神科以外の医師(耳鼻咽喉科や小児科)のあなたは吃音症であるという紹介状を当院に持ってきてほしい。これで吃音症を確認する」とのこと。

そして精神障害者の発達障害者として精神保健福祉手帳を申請すればいいのです。吃音症は2014年現在の日本では発達障害者支援法に含まれているので、「社会的障壁があれば」すぐに申請用書類は書いてくれるでしょう。その際、医師に吃音症で会話できないというデメリットはこんなに社会的障壁があると明記してもらうことが重要です。


【重要】精神障害(発達障害を含む)にて精神障害者保健福祉手帳を取得する場合。身体障害者手帳とは異なります。身体障害だと「身体が動かない、●●が欠損」、「この数値以下」、というように検査などもあります。そしてその結果により医師が障害者手帳対象かどうかを思案します。

しかし、発達障害はそうではありません。発達障害があって「困っていること」、「苦労していること」、「嫌なことがあった」、「できないことがある」ということを丁寧に医師と話し合い、その内容を診断書に書いてもらい、障害者手帳申請書類一式を提出すれば問題ありません。

吃音が軽度であれば、障害者手帳を取得できません。という説明をするインターネット上のサイトも存在しますが。これは間違いです。どんなに軽度でも、生活、仕事、学校、どのような場所でも、どんな些細なことでも困っていること、不利益があれば、生きることが辛いならば、吃音が重度、中度、軽度は関係ありません。これが身体障害者手帳との違いです。

そのためには医師と何度も話し合うことが重要です。今までの人生を全て打ち明けてください。吃音でこんなに苦労している、機会を失っている、本当はやりたいことがあった。と説明してください。


ただ、吃音の診断をする際に、同時に他の発達障害が併存していないか検査をされることや、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校の連絡帳、評定表、母子手帳が必要になります。こちらも集めておきましょう。


順序としては身体障害者手帳の取得を第一目標にして、身体障害者手帳4級にあてはまらないと言われれば精神障害者保健福祉手帳に行くのがベストだと思います。その際、精神科医師以外の医師の「この人は吃音である」という紹介状を取得することが重要です。



※東京都で吃音障害を理由に精神障害者保健福祉手帳を取得したい場合はブログ主に連絡をください。

吃音で障害者手帳は軽度でも取得できます。2016年現在、インターネット上で軽度な吃音で障害者手帳が取れないと説明をしている方がいますが。それは嘘です。どのような些細なことでも吃音で「困っていれば」取得できます。

連絡先はメールフォームが右側のメニューバー表示されています。スマートフォンからは、PCモード、ウェブバージョンモードで閲覧すると表示されます。

吃音で障害者手帳を取得する方法でわからないことがあればブログ主に連絡をください。こちらもメールフォームからお願いします。




さて1の場合も2の場合も「吃音症」を診察診断してくれる医療機関なんてどこをさがせばいいのかわからない!ってなりますよね。

そこでまず、利用すべきなのはこの方法です。
■一般社団法人 日本言語聴覚士協会に直接コンタクトする
https://www.jaslht.or.jp/

各都道府県にある言語聴覚士会に直接コンタクトする
○○都道府県 言語聴覚士会 ←と検索エンジンでさがしてください。

■各都道府県にある発達障害者支援センターにコンタクトする
http://www.rehab.go.jp/ddis/%E7%9B%B8%E8%AB%87%E7%AA%93%E5%8F%A3%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1/

「ここで私の住所の近くで吃音症を診察診断してくれる病院はありますか?」と質問すればいいのです。吃音が重くて電話できなければEメールやFAXもあるかもしれません。ホームページ内をくまなく読んでみてください。



それではみなさん、吃音症があっても生き抜いてください。
障害者手帳があれば生活保護も格段に受給しやすくなります。(障害年金もいけるかも)生活を立て直しましょう。

新卒の就職活動も一般枠での就職活動、障害者枠での就職活動も両方しましょう。就職活動をする場合は大学生であれば一年生のときに既に、吃音で病院に行っていることがベストです。障害者手帳の交付は半年から1年経過の時間がかかる場合も想定されます。早めに決断を。
一生に1回しか使えない「新卒」という資格を行使してください。くれぐれも機会を逃さないでください。「新卒」という社会のレールを外れると、あなたのお父さん、お母さんがしている生活レベルに到達出来る可能性が著しく低下します。現在学生の方は、新卒の資格を諦めないでください。履歴書の空白期間は致命的です。【この人、新卒で就職できていない人なんだ…。こりゃダメだ。何か問題ある人なんだ】という判断は当たり前のようにされます。もちろん「貴意に添えない結果になった」と通知が来るだけですが…。

さらに就労移行支援事業所や就労継続支援など、ハローワークの職業訓練など、ありとあらゆる手段をつかってサバイバルしてください。農業や林業や漁業が盛んなところはそれ系の仕事もいいかもしれません。


もちろん、重度吃音者の場合は週1回2回働いて、最低生活費の差額を生活保護として受給するのも問題ありません。吃音症でも生きやすい世の中にするため、吃音症で障害手帳を取ろう!吃音があるからといって、自宅で引きこもることはありません。人生を悲観して自殺してはダメです。世の中に「助けてくれ!!」ってSOSを出すのです。吃音者の吃音が問題なのではなくて、問題なのは吃音者や社会的障壁がある人々を受容しない健常者であることを前提とされた社会構造にあるのです。まずは生活を建て直しましょう。そして余裕が出てきたら、未来の吃音者が生きやすくなるように社会を変化させるように行動しましょう。吃音当事者団体に加入して、吃音も吃音以外の障害者や社会的障壁のある人達と協力して行動しましょう。


吃音は病気じゃないし障害者でもないよ!!というお医者さんや市役所や区役所の職員さんがいたら発障0401008号をプリントアウトして持参しましょう。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0412-1e.html


そしてその現状を行政相談してください。インターネットからの行政相談がおすすめです。
http://stutteringperson.blogspot.jp/2014/07/blog-post_9.html

2014年8月12日火曜日

【予約開始】吃音のリスクマネジメント:備えあれば憂いなし [単行本(ソフトカバー)] 菊池良和 (著)

僕は吃音ドクターの九州大学耳鼻咽喉科の医師菊池良和さんが新しい書籍を書きました。

みなさん!!ぜひ予約して読んでください。
http://www.amazon.co.jp/%E5%90%83%E9%9F%B3%E3%81%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88-%E5%82%99%E3%81%88%E3%81%82%E3%82%8C%E3%81%B0%E6%86%82%E3%81%84%E3%81%AA%E3%81%97-%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E8%89%AF%E5%92%8C/dp/4761407654/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1407837111&sr=1-1



菊池さんのFacebookより引用

このたび、私の3冊目の本が出版されることが決定し、Amazonでも注文できるようになりました。前著「エビデンスに基づいた吃音支援入門」では、エビデンス紹介と、大まかなアドバイスを記述させていただきました。しかし、吃音臨床を続けていくうちに、ある一定のパターンの問題(リスク)に陥っており、「また、同じ悩みだね」と思うことが増えてきました。現実問題、大人の吃音者に聞くと、皆同じ所でつまずいており、一見どもっていないから、何も手出しができない訳ではなく、吃音に伴う被害(リスク)を最小限にできる(マネジメント)のではないか、と考えるようになりました。
 昨今、原発問題や韓国での沈没した旅客船問題ではしきりに、「リスクマネジメント」の言葉が頻用されています。そして、昨年「いじめ防止対策推進法」が昨年制定され、学校現場でも「リスクマネジメント」という概念が広まりつつあります。「吃音が治せないから、吃音臨床はしたくない」ではなく、「治せないかもしれないけど、この子の人生において、リスクを最小限にしてあげたい」と思いながらの臨床の姿勢が良いと思います。平易な文章とイラストを使ってで書いています。吃音児の親御さんも読んでいただけることを願っています。そして、吃音のある人がより暮らしやすい社会に変えていきたいと思います。「吃音のリスクマネジメントの目次」
1 幼児期のリスク
リスク1 真似が始まる
リスク2 「なんでそんな話し方なの?」と聞かれる
リスク3 友達に笑われる
リスク4 お遊戯会の発表
リスク5 吃音がひどいとき
リスク6 親による話し方の矯正
リスク7 人前で子どもがどもることが心配
リスク8 祖父母の過剰な心配
2 小学校低学年のリスク
リスク1 吃音のからかい(真似、指摘、笑われる)
リスク2 「なんでボクは、あ、あ、あ、ってなるの?」
リスク3 先生への吃音の伝え方
リスク4 音読の対応
リスク5 劇の発表
リスク6 苦手な場面
リスク7 吃音がひどいとき
リスク8 家ではどもるのに、学校ではどもらない
リスク9 習い事
リスク10 親による話し方の矯正
3 思春期のリスク
リスク1 自己紹介
リスク2 不登校(新しい環境への適応)
リスク3 先生の無理解
リスク4 病院に行きたい
リスク5 部活を始める
リスク6 親が吃音改善の通信販売を勧める
4 大学生~社会人のリスク
リスク1 自分の食べたいものの注文
リスク2 人前での発表
リスク3 就職活動の乗り越え方
リスク4 電話の問題
リスク5 吃音を軽減したい

意識が高い系の吃音研究者と意識が高い吃音研究者の違い

意識が高い系の吃音研究者と意識が高い吃音研究者の違い


■意識が高い系の吃音研究者
吃音の問題が永遠に解決してほしくない。
自分がそこに関わっていること携わっているステータスがほしい。
吃音コンプレックス商法などをやっている人がこれにあたる。


■意識が高い吃音研究者の違い
そもそも吃音という問題を医学的か社会的に解決してしまう。
もはやそこに、吃音で苦しんでいる人はいない。

吃音を研究することもなくなる。

2014年8月11日月曜日

なぜ吃音者は当事者同士で対立するのか?障害者はかわいそうな存在なのか?

2016年9月10日更新部分追記部分
2016年8月17日、毎日新聞社が吃音を一面トップで報道しました。
吃音で差別を受けたこと、困っていることなどが報道されました。
アンケートに答えた人たちの勇気と気持ちに感謝します。
そしてそれを記事にした毎日新聞社と記者に感謝します。

しかし残念なことに、吃音の障害者認定絶対反対派は、毎日新聞社やアンケートに答えた吃音者を痛烈に糾弾しています。とくに某ブログでは子どもたちに障害はかわいそうだと感じる感性を価値観を育んでいます。障害者は可哀想だから。吃音者は可哀想な人じゃない。障害者よりも難病の人よりもいろいろな社会的障壁がある人よりも優れているということでしょうか?これこそが悲劇でしょう。吃音で成功している人もいる。そうではない人もいる。であるならば社会保障を利用して何が悪いのでしょうか?成功している吃音者がそうではない吃音者の幸福を一緒に考えてくれるのでしょうか?

吃音の障害者認定反対派にはよく考えるべきことがあります。
『自分たちが可哀想といわれることが嫌だ。障害者ではない』という価値観、主義主張を持つように成長してしまった。幼少期からの環境、母親父親の教育、学校の環境、障害はかわいそうだと思うようになってしまったその道程を振り返るべきだと思います。そうすればそもそも問題は障害はかわいそうだと感じる価値観や主義主張を自分たちの生まれ育った環境だということがわかると思います。

下のような言葉を子どもに思考させる状態にするなんて、本当に悲しいことです。成功している人はそれで良い。そうでない人はいろいろな武器、選択肢があってなぜいけないのでしょう。障害がかわいそうだと思うなら、他の障害者や社会的障壁のある人と協力して、そもそもその価値観が心に芽生えるようになってしまった社会を変えていこうと考えないのでしょうか?思考停止なのか?吃音より大変な人、下には下がいるから私たちは幸せとでも悦に入っているのでしょうか?かわいそうな人々と同列なんて嫌だと思っているならとても深刻な状態です。

・ここに「発達障害」と書いてあるけれど、僕たちは、発達障害なのか。障
害は、かわいそうという感じがする。どもりを障害とは思わないでほしい。
僕がほかの人に自分のどもりについて言うときには、どもりのことを障害
や病気だとは言わない。吃音で悩んでいる人、苦しい人にとっては、吃
音は障害だというのはありがたいのかもしれないけれど、「吃音を障害と認識することが大事だ」というのは、どうかと思う。
2016年9月10日更新部分追記部分



吃音者のイメージと言えば、吃音症のWikipediaにさえ書かれてしまうほど、吃音者当事者間の考え方の違いがあります。

・吃音者であることを誇りに思え、堂々と吃れ。吃音者として生きなさい。
・吃音を少しでも改善、寛解させたい。訓練や服薬など治療法をさがす。
・私がこの方法で治ったのだからお前も治る!
・私が社会人として仕事しているのだから、結婚して子どももいるから、お前もできる!
・私ができることはお前も全部できる!(かといって私の職場に来なさい!とは言わない)
・吃音者にも他の社会的障壁のある障害者や難病者のように日本政府による公的な社会福祉がほしい。

といったように、吃音者の生育歴、生まれ育った環境によって色々な変化あるのです。
これは他の社会的障壁がある当事者間もあることなのでしょうか?



■そして、もう一つとんでもない吃音者の思想があります。
・病気と言われるのは恥ずかしい
・かわいそうな障害者になりたくない
・日本政府による公的な福祉の世話になりたくない。それは恥だ。
・障害者手帳はいらない
・「かわいそうな存在」、「弱い存在」として、同情や、特別の配慮をして欲しくない


という一部の吃音者のメンツとプライドのために、今現在、ひきこもっている吃音当事者、もう自殺を考えている吃音当事者の「生きたい!!」という気持ちを希望を絶とうとする吃音者がいるのです。なぜ困っている当事者が当事者自身と親御さんが選択できる世の中にしようと思わないのでしょうか?

きっと一部の吃音者達は、その他の社会的障壁がある人をみると、心のなかで差別しているのでしょうね。と私は考えてしまうのです。

かわいそうな存在、がんばらないといけない存在、いわゆる健常者を感動させるために社会的障壁がある人が存在しているわけではないのに…。


吃音以外の社会的障壁を持っている全ての人達へ。
こんな考えをもっているのは一部の吃音者です。
障害者は可哀想とか、公的な福祉を受ける対象になるのは恥だ。

一部の吃音者にこんな人達がいるほうが私自身が恥ずかしいです。
本当に申し訳なく思います。ごめんなさい。




吃音は障害です。
小児期発症流暢症(吃音)/小児期発症流暢障害(吃音) (Childhood-Onset Fluency Disorder (Stuttering))
DSM-5による吃音の分類
http://stutteringperson.blogspot.jp/2014/08/dsm-5.html

ICD-10にも明記されています。
5 F00-F99 精神および行動の障害
http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/icd10/F00-F99.html

どうしても吃音は病気じゃない障害者じゃないと主張するのであれば
WHO(世界保健機関)と米国精神医学会(APA)に抗議しましょう。
運動を起こすのです!!

★関連記事
なぜ吃音者は当事者同士で対立するのか?協力できないのか?

http://stutteringperson.blogspot.jp/2014/10/blog-post_33.html

◆【必読】はじめて吃音を知った人へ 吃音と関わる上で絶対に知っておくべきこと 大切な吃音ガイドライン
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2015/11/blog-post.html

◆吃音者や吃音当事者の家族にはレイシスト(差別主義者)がいる? 吃音を病気や障害と認められない人々の実態とは? そのワケ

2014年8月10日日曜日

吃音者とは実は「クローズドで戦う手法をしっているのではないか」

発達障害者の例会に出席して気づいたことである。

そもそも吃音者というのは、吃音をうまく隠す方法を知っていてそれでなんとか生きている人が多いのではないか?と思う。もちろん重度の人には当てはまらないけども。

発話のときに言葉の言い換え、あのー、えっーと、なるほどー、ふむふむ、とか色々言葉のチェンジをしている。

実はそれは発達障害者がやる、メモを頻繁にとるとか、1対多人数の会話を避けるとか、忘れ物しないように手荷物アラームをつけるとか、予定にスケジュールに遅れないようにリマインダーアプリやアラームを使うこと。それは吃音者が吃音を回避する技術と同じなのではないかと考えるようになった。

吃音者も自分のペースにあわせて、発話の際の工夫をしているわけだから、常にサバイバルしているわけだから発達障害者のそれと共通するわけである。

2014年8月9日土曜日

吃音を持つ就学中の未成年者へ。音読や口頭の解答は避けることができます!!自分と相談して合理的配慮の有効活用を。

小学生や中学生や高校生の皆さん。そして吃音をもつお子さんがいる親御さん。
学校の授業では合理的配慮を選択することができます。


学校の授業でスピーチすることがありますよね?
国語なら教科書の音読・輪読するとき。算数・数学なら問題を口頭で解答しなければいけないとき。
その他にも問題の答えが解答がわかっていたとしても、吃音があるために手を挙げる勇気がないとき。どもりまくって無理やり発言する必要はありません。クラスメイトの眼前で自分のどもっている姿を晒すこともありません。

(また、吃音があるけど、発言したい。しかし口頭では発言できないときはブギーボードを使っても良いというルールを学校側に提案するのもいいかもしれません。ブギーボードがなければノートに書いて発言したことにするというルールでもいいかもしれません)


■詳細はコチラ
実は文部科学省は障害者向けの合理的配慮の例というものを公開しています。


合理的配慮とは?

1.障害者の権利に関する条約における「合理的配慮」

(1)障害者の権利に関する条約「第二十四条 教育」においては、教育についての障害者の権利を認め、この権利を差別なしに、かつ、機会の均等を基礎として実現するため、障害者を包容する教育制度(inclusive education system)等を確保することとし、その権利の実現に当たり確保するものの一つとして、「個人に必要とされる合理的配慮が提供されること。」を位置付けている。

(2)同条約「第二条 定義」においては、「合理的配慮」とは、「障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。」と定義されている。

障害者の権利に関する条約がもとになっています。国際的な条約です。有効利用しましょう。

特別支援教育の在り方に関する特別委員会 > 特別支援教育の在り方に関する特別委員会(第3回) 配付資料 > 資料3:合理的配慮について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1297380.htm


合理的配慮の例
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1297377.htm

1.共通
バリアフリー・ユニバーサルデザインの観点を踏まえた障害の状態に応じた適切な施設整備
障害の状態に応じた身体活動スペースや遊具・運動器具等の確保
障害の状態に応じた専門性を有する教員等の配置
移動や日常生活の介助及び学習面を支援する人材の配置
障害の状態を踏まえた指導の方法等について指導・助言する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士及び心理学の専門家等の確保
点字、手話、デジタル教材等のコミュニケーション手段を確保
一人一人の状態に応じた教材等の確保(デジタル教材、ICT機器等の利用)
障害の状態に応じた教科における配慮(例えば、視覚障害の図工・美術、聴覚障害の音楽、肢体不自由の体育等)

2.視覚障害
教室での拡大読書器や書見台の利用、十分な光源の確保と調整(弱視)
音声信号、点字ブロック等の安全設備の敷設(学校内・通学路とも)
障害物を取り除いた安全な環境の整備(例えば、廊下に物を置かないなど)
教科書、教材、図書等の拡大版及び点字版の確保

3.聴覚障害
FM式補聴器などの補聴環境の整備
教材用ビデオ等への字幕挿入

4.知的障害
生活能力や職業能力を育むための生活訓練室や日常生活用具、作業室等の確保
漢字の読みなどに対する補完的な対応

5.肢体不自由
医療的ケアが必要な児童生徒がいる場合の部屋や設備の確保
医療的支援体制(医療機関との連携、指導医、看護師の配置等)の整備
車いす・ストレッチャー等を使用できる施設設備の確保
障害の状態に応じた給食の提供

6.病弱・身体虚弱
個別学習や情緒安定のための小部屋等の確保
車いす・ストレッチャー等を使用できる施設設備の確保
入院、定期受診等により授業に参加できなかった期間の学習内容の補完
学校で医療的ケアを必要とする子どものための看護師の配置
障害の状態に応じた給食の提供

7.言語障害
スピーチについての配慮(構音障害等により発音が不明瞭な場合)

8.情緒障害
個別学習や情緒安定のための小部屋等の確保
対人関係の状態に対する配慮(選択性かん黙や自信喪失などにより人前では話せない場合など)

9.LD、ADHD、自閉症等の発達障害
個別指導のためのコンピュータ、デジタル教材、小部屋等の確保
クールダウンするための小部屋等の確保
口頭による指導だけでなく、板書、メモ等による情報掲示







ここにこの項目があります。
7.言語障害
スピーチについての配慮(構音障害等により発音が不明瞭な場合)

吃音者のお子さんや親御さんが選択すれば合理的配慮を求めることができます。
それは吃音から逃げることではありません。
精神衛生上、無理にお子さんにプレッシャーを与えることはありません。
吃音のことで悩む時間(明日、発表だ学校休みたいよ)という時間をそもそもなくして。好きなことに集中できるようにしてあげましょう。親御さんが守ってあげてください。

私も学校に通っている時。明日の発表や音読のことが気になって食事もできない睡眠もできないことがありました。あれは本当に本当に辛いです。



もしも、学校の先生が吃音を理解してくれなくて、吃音症なのに無理やり音読させたり解答させることは障害者虐待か人権侵害にあたるでしょう。

地元自治体の教育庁や教育委員会に相談。
地元自治体の法務局の人権侵害窓口に相談。
地元自治体障害者虐待防止センター・電話に相談。

といった手段もあります。




さて、かといって合理的配慮を求めて、人前で話すことから逃げまくるのも将来社会人になってから大変になるかもしれません。ここらへんは親子で対話を重ねて、良いタイミングを見つけてチャレンジしてみましょう。



追記

ことばときこえの教室、きこえとことばの教室の先生も「吃音者には合理的配慮を選択する自由がある」と親御さんと子どもにおしえてあげてください。無理やり音読させる、口頭で発表させる必要はありません。よく当事者と保護者と話し合って当事者が辛そうなときは逃げ道を示してください。

2014年8月8日金曜日

金沢大学人間社会研究域学校教育系 小林宏明氏 主催の中高生のつどい 参加者募集中とのこと。

「吃音がある中学生・高校生のつどい2014」の第2回参加者を以下の要領で募集します。吃音がある中学生・高校生の皆様のご参加申込みをお待ちしております。よろしくお願いいたします。
※ 第2回つどいは年度当初8月22日(金)を予定していましたが、諸般の事情により、8月20日(水)に変更して行います。ご参加される際は、お間違えのないようにご注意下さい。


詳細はコチラ

http://www.kitsuon-portal.jp/archives/1677


日本年金機構がオンラインで障害年金申請用書類を公開していました。

日本年金機構がホームページ上に障害年金申請用書類をデータを公開しています。
これは以前から当事者が望んでいたことです。本来は年金事務所まで出向き書類を受け取らねばならなかったところ。自分でパソコンで編集して印刷できるのは便利です。

発達障害者のように生育歴をはじめから明記する場合、手書きは困難です。
社会保険労務士さんや弁護士さんもこれで自前で書類を用意しなくていいかもしれません。
ウィンドウズパソコンがあれば編集して書き込むことができるためです。

年金受給者(老齢年金・障害年金・遺族年金)に関する届出・手続き
http://www.nenkin.go.jp/n/www/sinsei/index4.html

ケース62:病歴・就労状況等申立書を提出しようとするとき
http://www.nenkin.go.jp/n/www/sinsei/index4.html#600


今のところこれだけのデーターを公開しています。
皆さんこのデータを活用しましょう。
ただし、受診状況等証明書が添付できない申立書を書くときは、一旦障害年金の申請をストップして社会保険労務士さんに相談してください。これはアドバイスです。

ケース61:受診状況等証明書を提出しようとするとき
   受診状況等証明書(PDF形ョ:75KB)
   受診状況等証明書が添付できない申立書(PDF形ョ:122KB)

ケース62:病歴・就労状況等申立書を提出しようとするとき
   病歴・就労状況等申立書(PDF形ョ:559KB)
   病歴・就労状況等申立書(Excel形ョ:130KB)
   病歴・就労状況等申立書(続紙)(PDF形ョ:121KB)
   病歴・就労状況等申立書(続紙)(Excel形ョ:64KB)
   記載要領(病歴・就労状況等申立書)(PDF形ョ:844KB)

2014年8月5日火曜日

厚生労働省に行政相談に行きました。要望書を手渡しました。

2014年8月5日、厚生労働省へ行政相談へ行ってきました。
要望書の内容はこれです。


吃音症が発達障害であることの周知徹底について、吃音者へのセーフティネット構築のためその他要望
要望書提出の理由。
現在、吃音者は社会からこぼれ落ちている谷間の障害者です。厚生労働省でも吃音者は身体障害者なのか?精神障害の発達障害者なのか?すら明確な定義がされていない状態です。どもることにより人生がうまくいかない人がいます。学校、職場、地域社会、基本的な社会生活。これらが困難な人がいます。成人しても引きこもり生活をしている人もいます。2013年には北海道で吃音者が職場のイジメにあい自殺してしまうという悲しいニュースも流れました。日本政府の厚生労働省による公的な社会福祉が必要です。障害者の権利に関する条約や障害者差別解消法が日本でも始まる今、何卒吃音者のためのセーフティネットを構築してください。
障害者の権利に関する条約、1 締約国は、障害に基づくいかなる差別もなしに、全ての障害者のあらゆる人権及び基本的自由を完全に実現することを確保し、及び促進することを約束する。このため、締約国は、次のことを約束する。
(a) この条約において認められる権利の実現のため、全ての適当な立法措置、行政措置その他の措置をとること。
(b) 障害者に対する差別となる既存の法律、規則、慣習及び慣行を修正し、又は廃止するための全ての適当な措置(立法を含む。)をとること。
この条約に基いて立法も含んで吃音者のセーフティネットを考えてください。

 今回の要望の件については項目ごと個別に回答を希望します。



1. 全国自治体へ厚生労働省発障0401008号の周知徹底
これは、項目通り0401008号を周知徹底してほしいのです。ウェブサイトや各自治体や教育庁に具体的に吃音以外の疾病名もICD10から個別に書き出してほしいのです。

2. 障害者の権利に関する条約による吃音者の統計調査
第三十一条 統計及び資料の収集の条約に基いて、日本の吃音者いっせい調査を行ってほしい。これをしないと吃音者が何をして生活しているかわからない。そしてどのような福祉が必要か理解するためにも必要である。

3. 未成年吃音者への福祉を小学校以降にも作ってほしい
現在、未成年吃音者は小学校までの「ことばときこえの教室」などしか福祉や通級指導がない。吃音は発達障害であるのだから、中学校や高校、大学まで援助が受けられるようにするべきである。文部科学省と協力して推進してほしい。

4. 吃音症を診断診察できる精神科医師を各都道府県に最低5人程度の配置
吃音症を診断診察ができる医師。精神保健福祉手帳や障害年金申請用書類が書ける医師を各都道府県に最低5人は確保してほしい。発達障害者として吃音症を診断診察できる医師と言語聴覚士が必要である。またエセ吃音者を防ぐことも重要である。

5. 吃音症を厚生労働省の新たな事務次官通知で吃音症のみであっても精神保健福祉手帳3級が取得できるように運用方法の変更
吃音症は吃音症のみだと、社会的障壁の少なさで障害者手帳が交付されないかもしれない。それを防ぐため、新たな事務次官通知により吃音者の場合は最低、精神保健福祉手帳3級が取得できるようにしてほしい。障害者雇用枠であれば仕事ができるはずの吃音者は多いはずである。

6. 吃音は障害なのか?病気なのか?厚生労働省の見解が知りたい
吃音は障害であるならば、吃音症を治そうとする訓練は不要であると考える。発話するための楽に発話するための援助訓練なら必要だが。治すこと前提の訓練は不要ではないか?

7. 政府広報オンラインの「発達障害ってなんだろう」に吃音症を具体的に掲載すること
政府広報オンラインに発障0401008号に書いてあるICD10の定める疾病名を全て個別に明記してほしい。そして吃音については、どのように接すればいいのか?理解すればいいのか?イラストを交えて啓発啓蒙してほしい。

8. なぜ吃音症が身体障害なのか?精神障害の発達障害となのか?厚生労働省の中で意思統一がないのか?
なぜ、現在、吃音症は厚生労働省では身体障害者と発達障害者の2つのものさしがあるのか疑問である。どちらか1つに統一すべきではないか?身体障害者であるというなら、身体障害者の音声言語障害の等級を2級3級4級として4級で吃音症を取り扱えばいいのではないか?

9. 障害者行政を取り仕切っている厚生労働省の担当課はどこなのか?
今後も吃音者の社会的地位向上のため、吃音者の情報を提供するために厚生労働省の障害者行政を取り仕切っている窓口と担当者を知りたい。


厚生労働省の職員の方は発達障害支援係の人が3名で対応してくれました。


回答としては、吃音者は発達障害者であると回答を頂きました。根拠はICD10に準拠するとのこと。
また、吃音者が発達障害者であることをもっと社会に啓発啓蒙していくことは重要であると言われました。

今後、特別支援教育の全日本特別支援教育研究連盟?などで改めて啓発啓蒙していくとのこと。
全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会(ぜんなんげんきょう)についてはご存じないようです。

吃音者が身体障害者か発達障害者かについては重度の人は身体のほうがいいかもしれない。
過去の流れがあるから、身体障害を取得する人もいるだろうし、それに適合しない人は発達障害者のほうで精神保健福祉手帳を取得するだろうとのこと。

吃音症を診断診察する医師がいないことも問題であると回答を頂きました。これについては国立障害者リハビリテーションセンターとも話し合いをもち、成人吃音外来耳鼻科で吃音症の診断がつけばすぐに精神科医に紹介状を書けるようになったらいいねと言われました。

吃音者の生活実態調査も検討するとこのことでした。

吃音症単体で精神保健福祉手帳3級は厳しいかもしれないとも言われました。(ただしその他の発達障害が併発ならとくに変化ないだろうとのこと。)
事務次官通知も難しいので、現在、すべての障害者が障害者手帳がなくても障害者雇用や福祉が受けられるような仕組みができないか考えているそうです。

政府広報オンラインについては内閣府が管理しているので、すぐには変えることはできないそうです。



まず、本当に厚生労働省で対応してくれた発達障害支援係の3名の職員さんに心より感謝致します。吃音者がこんなに困っていることを伝えに来てくれたのは、あなたがはじめてですと言われました。私は発達障害者特性、蛮勇とADHDなので厚生労働省に直接訪れてよかったと思います。今後吃音者に対する、日本政府による公的なセーフティネットが推進されることを切に願います。




以上

2014年8月3日日曜日

ウェンデル・ジョンソンの吃音問題の立方体モデルに社会の「傘」や「屋根」をつけるとどうなるか?

 ウェンデル・ジョンソンというアメリカの研究者は、吃音問題を、立方体の体積で表す試みを行っています。この立方体は、次にあげる3辺の大きさをかけ合わせたものになります(図1)。

 X軸 : 吃音の言語症状

 Y軸 : Xに対する周囲の反応

 Z軸 : XやYに対する吃音がある人本人の反応




吃音ポータルサイト
金沢大学人間社会研究域学校教育学系 小林宏明氏のホームページより引用
http://www.kitsuon-portal.jp/adults




このウェンデルジョンソンの吃音に対する個人の捉え方のモデルは簡単に吃音者自身の悩みを的確に示していて見やすいモデルではある。

だが、私が思うところ。実はこの立方体の上に、大きな社会の「傘」または「屋根」を付け加えることができるのではないか?もしくはグレートマザーである「地球」の中に包み込まれているイメージでもよい。

その傘か屋根の大きさが大きければ大きいほど。
立方体よりも大きければ大きいほど、その立方体を包み込めば。
そもそも吃音者が吃音で悩むことがなくなるのではないか?
それは社会モデルなのではないか?

と私は思うわけである。

社会の側が吃音に対して理解をしており、目が悪い人が眼鏡をかけるように、「えっ?吃音。そうなんですか?で?」というくらい世の中で吃音の認知度が上がっていれば、吃音者個人が立方体のように何を困っているか?何で悩んでいるか?という概念自体が消え失せるのではないかと私は思うわけである。

2014年8月2日土曜日

吃音者宣言360 仮1

吃音者宣言360を考えたい。
全ての吃音者が360度すべての方向に選択できる世の中になるための吃音者宣言が必要である。
吃音者宣言サンロクマル!!


現在の既存の吃音者宣言はこれだ。


吃 音 者 宣 言


 私たちは、長い間、どもりを隠し続けてきた。「どもりは悪いもの、劣ったもの」という社会通念の中で、どもりを嘆き、恐れ、人にどもりであることを知られたくない一心で口を開くことを避けてきた。
 「どもりは努力すれば治るもの、治すべきもの」と考えられ、「どもらずに話したい」という、吃音者の切実な願いの中で、ある人は職を捨て、生活を犠牲にしてまでさまざまな治す試みに人生をかけた。
 しかし、どもりを治そうとする努力は、古今東西の治療家・研究者・教育者などの協力にもかかわらず、充分にむくわれることはなかった。それどころか、自らのことばに嫌悪し、自らの存在への不信を生み、深い悩みの淵へと落ちこんで行った。また、いつか治るという期待と、どもりさえ治ればすべてが解決するという自分自身への甘えから、私たちは人生の出発(たびだち)を遅らせてきた。
 私たちは知っている。どもりを治すことに執着するあまり悩みを深めている吃音者がいることを。その一方、どもりながら明るく前向きに生きている吃音者も多くいる事実を。
 そして、言友会10年の活動の中からも、明るくよりよく生きる吃音者は育ってきた。
 全国の仲間たち、どもりだからと自身をさげすむことはやめよう。どもりが治ってからの人生を夢見るより、人としての責務を怠っている自分を恥じよう。そして、どもりだからと自分の可能性を閉ざしている硬い殻を打ち破ろう。
 その第1歩として、私たちはまず自らが吃音者であることを、また、どもりを持ったままの生き方を確立することを、社会にも自らにも宣言することを決意した。
 どもりで悩んできた私たちは、人に受け入れられないことのつらさを知っている。すべての人が尊敬され、個性と能力を発揮して生きることのできる社会の実現こそ私たちの願いである。そして、私たちはこれまでの苦しみを過去のものとして忘れ去ることなく、よりよい社会を実現するために活かしていきたい。
 吃音者宣言、それは、どもりながらもたくましく生き、すべての人びとと連帯していこうという私たち吃音者の叫びであり、願いであり、自らへの決意である。
 私たちは今こそ、私たちが吃音者であることをここに宣言する。 




【仮】 吃音者宣言360(サンロクマル)


吃音者宣言360

私達は長い間、きつおん・どもり(以下 吃音)を個人の問題だと考えていた。

吃音を各個人が自分なりの方法で受け入れてきた。
生まれ育った環境と人生経験を土台にして自分なりの方法で、その自分なりの考えに到達したはずだ。そこに到る道程は良い経験であり、辛い経験であり、それらが複雑に絡み合いながら、吃音者自身の人格形成であり人間性や性格に影響を及ぼし、さらに人生計画に影響を与えたはずだ。他人と会話することを避けることも、学校に通うのが嫌になることも、職業を選ぶことも、生活を犠牲にすることも。たくさんたくさん吃音と向き合いながら選択に次ぐ選択を繰り返し生きてきた。吃音による人生の機会損失が誰にでもあったことだろう。

吃音は2014年現在になってもそのメカニズムが解明されていない。

治るものなのか?
治らないものなのか?
治る人もいるのか?
それはまだわかっていない。

吃音の受け入れ方は人それぞれ多種多様である。

吃音を克服するために発話発声訓練を行う人もいるでしょう。
吃音であることを誇りに思い堂々とどもり続ける人もいるでしょう。
吃音であることが嫌で嫌で仕方なくて生きることそのものが嫌になった人もいるでしょう。

だが、本当に吃音者は吃音者個人の問題として、吃音に向き合っていくことが正しいことなのだろうか?個人の問題ではなく社会の問題として向き合うべきではないだろうか?

吃音者は「助けてくれ!!」というSOSをもっと社会に訴えてもいいのではないだろうか?
もっと世の中に世界に吃音者のことを伝えていくべきではないだろうか?
人間というのもは知らないモノ・コトに遭遇すると恐怖や不信感、警戒感が芽生える。さらには遠ざけたり避けたり、笑いの対象にするものである。その原因は「吃音」というそのモノ・コトを知らないからである。
吃音というモノ・コトをもっと世の中に伝えていくべきであるのだ。
そして、配慮が必要な人にはその選択肢を、訓練や治療を通して寛解させたいと思う人にはその選択肢を選ぶことができる世の中になるべきなのである。

全国の吃音者よ立ち上がれ。

吃音だからと自身を蔑むことはやめよう。
吃音があっても自由な人生を謳歌することができるようにしよう。
そして自分自身が経験してきて辛かったこと、避けられるならば避けたいことを次の世代の吃音者に経験させないように世の中の仕組みを変化させるように行動しよう。
日本政府による公的な福祉やセーフティーネットを求めよう。
社会・世の中が少し歩み寄ってくれて、吃音というモノ・コトを理解してくれれば嫌な思いをすることは歳月が経過するにつれて徐々に無くなっていくだろう。2014年現在の世の中の「普通」がインクルージョン・インクルーシブ教育により、その素晴らしい教育機会で学んだ子ども達が40歳代、50歳代、60歳代に成長する。そして日本社会を動かす時代になれば、今の「普通」から次世代の「普通」に変化するはずである。異なるから普通ではないから排除する・平等な機会にすら参加させない・○○してやっているということがなくなるはずである。


吃音者は吃音者だからこそ、他人や世の中から受け入れられない辛さと痛みを経験している。知っている。
吃音者宣言、それはどもりながらも吃音者各個人にあわせて生きやすい選択肢を示すことへの決意である。そして、助けてほしいこと、SOSがあるならば、堂々と世の中に社会に声を上げて求めていこう。もう当事者だけ関係者だけの中で内向きな環境で吃音を考えることをやめよう。

吃音者が360度すべての方向へ機会があり選択することができる世の中になるように。

吃音を苦にしてひきこもることや自殺することが少しでも減るように。

そして社会的障壁があるすべての人が生きやすい世の中になるように。

吃音者も吃音者だけはなく社会的障壁のある、一当事者として、
吃音以外の社会的障壁があるその他の当事者とも協力しながら生きていくことをここに宣言する。


吃音を取り上げた厚生労働省 障害者制度改革推進会議 総合福祉部会2010年12月7日の議事録はなんだったのか?

総合福祉部会  第10回 H22.12.7 資料2
とは何だったのか?

(ア) 肯定意見
 ・吃音を身体障害者手帳の対象にして欲しい、吃音に対する理解を発達障害並に啓発し
て欲しいという要望をもらっている。ただし、吃音者の一部が支援を必要としているので、
「障害者等」という表現が良いのかもしれない。

2010年の時点で吃音症を身体障害者手帳の対象にしてほしい。そして啓発を発達障害なみにしてほしいという要望をもらっていると紹介しているのです。


あれれ~おかしいぞ~
2005年時点で「吃音症は発達障害になっている」はずなのに。どうして、厚生労働省の職員さんは
「吃音はもう厚生労働省発障0401008号」により精神障害者保健福祉手帳の対象ですよ!!って説明を入れなかったのか?

そしてこの間違った情報を、いまだに訂正せずに厚生労働省のホームページで公開を続けるのか???



もう一つオカシイと思うのは

ただし、吃音者の一部が支援を必要としているので、
「障害者等」という表現が良いのかもしれない。


一部の吃音者が支援を必要としている??
一部ではなくて大部分だと私は思います。
支援を必要としない吃音者が一部だと思います。




http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/12/txt/1207-2c.txt

部会作業チーム(障害の範囲と選択と決定~障害の範囲)議事要旨(11月19日分)


1.日時:平成22年11月19日(金)14:05~16:55

2.場所:厚生労働省低層棟2階講堂

3.出席者
  田中(伸)座長、佐藤副座長、氏田委員、佐野委員、末光委員、東川委員、福井委員

4.議事要旨
(1) 今回の議題
 今回は、前回(10月26日)における作業チームの議論を踏まえて、座長から提示さ
れた「障害」の定義規定の条文素案についての議論を行うとともに、「手続き規定」に関す
る議論を行った。

(2) 「障害者」の定義規定について
ア 例示列挙について
 例示列挙の方式を採用するか否かについては、以下のような意見が出された。

(ア) 肯定意見
 ・発達障害は独立した法律(発達障害者支援法)があるので、他の障害と並べて明記し
て欲しい。社会の理解も深まるのではないか。
 ・障害者基本法では包括的で良いが、具体的な支援を提供するための法律では例示が必
要。
 ・具体的に例示しないと、国レベルで障害の範囲に入ることが分かっていても、市町村
では分かっていないという事態も想定される。法律の規定は包括的としても、例示を別途
する方法はないか。

(イ) 例示列挙の問題点、及び否定意見
 ・発達障害が入るのであれば、高次脳機能障害やてんかんなど他の障害名の例示も行う
必要があるのではないか。
 ・「身体的又は精神的な機能障害・・・」という表現は非常に包括的で良い。個別列挙は
避けた方が良い。
 ・「脳機能の障害」という表現であれば、発達障害も高次脳機能障害も含めることができ
るので良いのではないか。
 ・「てんかん総合福祉法」の制定を目指した時期があったが、総合的な法律の中に含まれ
るのであればそれで良いではないかという方向になっている。

イ 「障害者等」、「機能障害等」という表現の可否について
 この点については、以下のような意見が出された。

(ア) 肯定意見
 ・吃音を身体障害者手帳の対象にして欲しい、吃音に対する理解を発達障害並に啓発し
て欲しいという要望をもらっている。ただし、吃音者の一部が支援を必要としているので、
「障害者等」という表現が良いのかもしれない。
・「脳機能等」、「機能障害等」というように「等」を入れると支援対象に漏れが出にくくな
るのではないか。

(イ) 否定意見
 ・「等」の範囲を明確にしないと現場が混乱する。
 ・障害者「等」という括り方は混乱を招くと思うので、「その他のこれに類する機能障害」
ということにして同列のものを広くとらえるということで整理してはどうか。

ウ 「機能障害」の解釈に関する留意点
 この点については、以下のような意見が出された。

 ・病気と障害は別という考え方が根強い。例えば、がんで生活に支障のある人は、病人
ということで福祉の対象外となるおそれがある。
 ・医療を受けながらでも福祉の対象者となり得ることを条文上明記することが、難病の
方を外さないようにするためにも必要である。
 ・「慢性疾患に伴う機能障害を含む」という表現を注意的に付記してはどうか。

エ 「長期的な」機能障害、「継続的な」または「相当な」制限とすることの肯否について
 障害者の定義に「長期的な」機能障害とか、「継続的な」または「相当な」制限といった
要件を付することにより、ある程度対象者を絞る方法と、定義には絞りをかけず、支援の
必要性や相当性を判断する中で絞りをかける方法が考えられる。
 これらの点については、以下のような意見が出された。

(ア) 肯定意見
 ・一時的な機能障害(治る怪我など)を福祉で支援するのは難しい。どこかに期間要件
を入れるべき。障がい者制度改革推進会議では、「継続的」を入れようとしている。
 ・一時的に支援が必要な人も、広い意味では障害者になるが、福祉の対象にするかどう
かは別である。一時的な心身耗弱などで解雇された場合など、差別禁止法による支援は必
要であるが、福祉の対象にする必要はない。
 ・手続き規定における支援の必要性・相当性の判断で絞りをかける場合、支援が必要と
認識されなければ、支援の対象になりえないという問題がある。支援が必要と認識される
ためにも、個々の障害が理解されるための法的な手当てが必要。
 ・期間要件を付する場合、例えば「6ヶ月以上」とする場合であっても、現に6ヶ月以
上続いているということではなく、続くと見込まれるのでも良い。

(イ) 否定意見
 ・権利条約をみると、「長期的な・・・含む」となっており、「一時的」なものを除いて
はいない。
 ・「一時的」でも支援を求める人を切ってしまうのはどうか。
 ・定義は包括的な規定として、手続き規定における支援の必要性や相当性を判断する中
で絞る方向で良いのではないか。
・いろいろな団体から個別の障害や疾患の支援法、救済法を作るための運動がされている
が、個別にやっていても限りがない。包括的な法律があれば、個別法は不要になる。吃音
の症状も変化するので、支援が必要な時に救済できれば良い。
・期間要件を付すると、早期に支援できれば悪化しないで済むものを悪くなってから支援
の対象にするということにならないか。

オ 作業チームとしての意見
 障害の定義規定については、概ね以下のような方針が確認された。
 ・定義は、できるだけ包括的な規定とし、個別列挙はしないこととする。
 ・表現としては、「身体的又は精神的な機能障害・・・」で良い。ただし、「機能障害」
は、「機能障害(慢性疾患に伴う機能障害を含む)」とする。 
 ・期間要件については、定義規定には盛り込まない案とし、支援の利用対象者を定義段
階で絞るのか、手続き段階で絞るのかについて、引き続き検討する必要があることを付記
するかたちとする。


(3) 手続き規定について
 手続き規定の議論においては、定義規定で定められた障害者が、その者が必要とする支
援を受けることができるようにする手続きを定めることになる。すなわち、支援を必要と
する者が(支援の必要性)、その必要に応じた相当な支援(支援の相当性)を受けられるよ
うな制度が議論されなければならない。したがって、ここで議論すべき点は、以下のよう
に整理することができる。
A 支援の必要性をしめす指標
 A1 「機能障害」を示す客観的指標(支援の必要性を示す客観的側面)
 A2 本人の支援申請行為(支援の必要性を示す主観的側面)
 A3 環境による障壁との相互作用により、日常生活または社会生活に制限を受けている
事実の認定
B 支援の相当性の確保
 支援の必要性に応じた相当な支援計画の策定のための方法
 以上の諸点について、以下のような議論が行われた。

ア 「機能障害」(支援の必要性を示す客観的側面)について
 この点については、手帳の有無に関わらず、支援を必要とする者が必要な支援を受けら
れる制度にすることで、意見の一致をみているが、どのような資料に基づいて「機能障害」
を認定するのかについて、以下のような意見が出された。

(医師の診断書等について)
 ・医師の診断書は、意見書くらいでも良いのではないか。診断書だと、医師が確定的な
診断ができないため、診断書を書くことを躊躇する場合がある。
 ・医師をサポートする体制や、医師に過度な負担とならないような証明内容にすること
が必要。

(医師以外の専門職の意見書の利用について)
 ・意見書を書くのは、医師だけに限定されるのか。心理専門職やソーシャルワーカーな
どに幅を広げられないか。
 ・新しくできた言語聴覚士であれば、医師でなくても難聴の証明はできる。
 ・機能障害の確認については、手帳や医師の診断書だけでなく、窓口で機能障害がある
ことを確認できるということでも良いのではないか。
 ・都道府県レベルで、医師、国家資格者を中心とした専門職を含めた、窓口での対応が
良いと考える。
 ・医師のみの意見ではなく、いろいろな意見を入れていく必要がある。チームで対応す
ることが適当である。
 ・オーストラリアでは、介助が必要であることを公的に証明するカードがある。本人、
家族が支援を必要とする項目を書いて送ると、書類のみで審査され発行される。支援が必
要であるという証明書が必要であるが、医師だけでなく、作業療法士、理学療法士やソー
シャルワーカーなども書くことができる。

(認知されにくい障害についての対応)
 ・少数の障害については、その障害について正しく認識することが必要。脳脊髄液減少
症など、障害に対する理解が得られないで判定されないことがある。
 ・判定するには、一般の医師には判断が難しい障害もある。そこを医師が判断するには、
認定する医師の養成が必要。
 ・公的な機関での証明は、信頼性の確保の面ではいいが、それですべてを担えるかとい
うところもある。研究段階の疾病などについては、疾病についての蓄積がある当事者団体
を活用することが考えられるが、評価の内容を公表するなどの仕組みも必要になるのでは
ないか。

(機能障害の認定基準について)
 ・全国であまりバラツキがないよう判断できるような担保が必要。
 ・地域差がないように例えば重度、中度、軽度ぐらいの括りでガイドラインは必要であ
るが、柔軟な判断が必要。
 ・一定の認定基準を作るとしても、杓子定規ではなく、ある程度柔軟に判断できるよう
な仕組みが必要。
 ・一定期間ごと(数年ごとなど)に客観的な評価を行う制度が必要なのではないか。
(機能障害認定にあたっての要望)
 ・利用者が利用しやすいように配慮し、手続きが煩雑にならないようにしてほしい。

イ 本人の申請(支援の必要性を示す主観的側面)について
 障害者が保護の客体ではなく、契約の主体であるという観点からすれば、利用者である
障害者本人の申請が重要となる。この点については、以下のような意見が出された。

(本人による申請について)
 ・主体的に、本人の希望を基本にして、その希望をかなえるために可能な範囲ではある
が支援を提供するという発想が重要。そういうことを支援する機関や仕組みが必要である。
 ・主体的にサービスを選択して利用できるようにすることが必要。
 ・ニュージーランドでは、本人にどうしたいかを聞き、支援ニーズをアセスメントし、
本人の希望をもとに支援を組み立てるというシンプルなシステムがある。
 ・自己申告する項目を多く作ることが必要になるのではないか。
 ・申請書作成の支援も必要ではないか。

(家族による申請の補助について)
 ・感覚器障害は、一番障害の状態をよく分かっている本人の自己申告が必要であり、本
人が必ずしも障害の自己認識がない場合もあるので、日常生活をともにしている家族の意
思も必要。
 ・高次脳機能障害の場合は、医師もよくわからない場合がある。自賠責保険の認定では
家族が意見することができる。

(本人申請、家族による申請補助の問題点)
 ・発達障害など本人や家族に障害の認識がない場合がある。自己申告も必要だが、本人
に認識がない場合はどうするのかについても考慮する必要がある。
 ・利用者のモラルハザードを防ぐという意味でも客観的な判断は必要。
 ・家族がよく分かっているというのはその通りだろうが、モラルハザードの問題もあり、
それでいいとはならない。医師だけでなく、その他の専門職を含めるか、専門職が身近に
ない場合は、更生相談所や拠点病院、精神保健福祉センターなどを活用する方法が考えら
れる。
 ・判定を専門機関、関係機関に委ねることにすると、そこに人が集中してしまい、本来
業務ができないという声にも留意して欲しい。

ウ 支援の必要性に関するその他の意見
 この点については、以下のような意見が出された。

 ・緊急性についても考慮したい。支援を受けるまでに例えば6カ月も待つのは、難しい
場合もある。
 ・支援の必要性については、支援をすることによって具体的な改善効果が見込まれるか
どうかで判断する。そのためには、本人の申告だけでなく、支給決定する側の調査が必要
になる。これをサポートするための相談機関も必要になる。

エ 「日常生活または社会生活に制限」を受けていることの判断について
 この点については、以下のような意見が出された。

 ・生活上の支障については、ADLやIADL、社会参加の支障の状況を見ていく。
 ・支援ニーズだけではなく、生活の困難度も評価してもらわないと困る人たちもいるこ
とも考慮してほしい。

オ 支援計画の策定方法について
 この点については、以下のような意見が出された。

 ・今迄のように障害程度区分と利用できるサービスがリンクするのは問題。本人にとっ
て必要なサービスを利用できるようにするためには、相談支援員が柔軟に判断できるよう
にする必要がある。
 ・支援計画についても当事者団体はノウハウがあるので、活用していく視点はある。た
だし、全面的に当事者の意見を採用するのでは、公正さの問題等があるので、複数でチェ
ックする仕組みが必要。

>カ 手帳制度について
 この点については、以下のような意見が出された。

 ・手帳制度については、別途委員会を設けるなど、議論する場を設けて欲しい。
 ・難聴の主な原因は突発性難聴であるが、治療を受け、固定して6ヶ月以上経たないと
手帳申請用の診断書を書いてもらえない。医療費の助成は受けられるが、福祉的な支援は
全く受けられないという状態になる。このような問題点があることを踏まえ、手帳制度の
改善を求めたい。

                以上